負け組ゆとりの語り場

社会に取り残された男が日々を語る

コロナ禍で居酒屋のコスパについて考える

本日の一人晩酌は活だこの足一本まるごと。
これで伸ばしてみると長さ40cm程あり付け根はかなり太いので切るのに苦労した。
以前の記事で、刺し身を捌くのも悪くないと思っていたが最近実際切るのにはまっている。
なんだか居酒屋で調理をしているような気分でやってみるとそこまで苦にはならない。多少洗い物は面倒だけど、その分安くて量も多い。

 

ちなみにお酒はあの特大ペットボトルに入った甲類焼酎をカルピスソーダで割るというもので、これ結構おすすめ

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このタコはお通し代ちょっとプラスぐらいの値段でこれが食べられる。当然家だから酒も安い。
自分はもう刺し身だけ食べていたいぐらいなので本当はお通し代もったいないと思っている。
まあ席代なんだろうけど、その分酒もよく頼むし安く居座ろうとしてる客ではない。どうせならすぐ出てくるようなメニューを300円ぐらいで自由に頼むシステムの方がありがたい。それを食べながら本格的に選びたい。

 

特に個人経営の居酒屋から若者が離れていると言うけど、コロナ
禍で潰れている店が多いからこそこういうシステムについてそろそろ考え直す時期なのかもしれない。
自分は居酒屋文化が好きで、今までそういうことを言うのは品がないというか野暮だと思っていたけど、家で作ったらお通し代でかなりのものが食べられるのも事実

じゃあなぜ居酒屋に行くのかといったら、それはその場の雰囲気とそこにしか無い味や人を求めていくからだ。

 

居酒屋評論家である太田和彦曰く「いい酒、いい人、いい肴」が良い居酒屋の3か条とのこと

今はその「人」が揺らいでいる。
そもそも居酒屋は「客ガチャ」要素もある。いい人がいる居酒屋は満足度が高く値段以上の価値があり思い出になる。コスパ厨にはわからない付加価値だ。居酒屋は馴染みの客に会いたくていくし、初対面でも肩を寄せ合って飲むと打ち解け会えるし、日常では聞くことのない様々な話を店主からも客からも聞くことができる。

自分はタバコは吸わないけど、隣のおっちゃんがタバコ大丈夫か聞いてくれるだけで、気分が軽くなって全然いいっすよってなってそういう人と結構話が盛り上がって仲良くなる。

 

これが我が物顔で吸い始めたりただのガサツで気づかいない人だったり、テーブル席でただ酔って品のない話や説教でうるさいだけの集団客だったりとかだったら客ガチャ外れ笑

あと店主無愛想でメニュー頼むのがタイミング難しかったり、独自ルールがありそうな空間は落ち着かない。お酒飲んでいいもの食べて落ち着きたいのになぜか逆に落ち着かない。
例えば客が少ない時間に、ちょっとメニューやお酒のこと聞いたりすると普通の居酒屋店主は結構どこから来たのかとかわりと雑談が盛り上がることが多い。しかしそういうのを歓迎しない店もあるのも事実。一見さんお断りに近いけど、一見で印象悪いならもう行かないのも心理だ
まあでもそういう店ほどメニューはレアで良かったりするのでそこは総合評価

 

あと話してるときに新しい客入ってきてせっかく盛り上がってたのにというのもある。まあこの場合その客も交えて盛り上がることも多いけど、その客が新規に興味なさそうに自分のリズムで話てるとこれまたハズレだ。隙を見つけて話題に入れば結構うまく行くことも多いが笑

こういうのは運でその店が悪いわけではない、別の客なら良かったかもしれないわけで、もう本当に相性ガチャだ。時と場合と場所による。座った席が明暗を分ける場合も多い。

 

とはいえ、もうそもそもコロナ出まくってる都会でこういう接客がオワコンなのかもしれない。アクリルや消毒で感染対策してる店なんてテレビに取る挙げられるだけで、今現在だけでも入ったときに消毒しろとも言われないしマスクしてないし、客はめっちゃうるさいしという所があるにはある。

今回刺身を自分で捌いた(まあただぶつ切りしただけだけど)のも、そういう衛生面がちょっと今は心配だからだ。刺し身系列とか一番衛生が大事なので、手を洗う基準とか自分好みでしっかりやりたい。

 

さっきまでその大きな声の団体客相手に接客して飛沫飛び散りまくってる所を触った手で、ちょっと水道水で洗っただけで生物(ナマモノ)調理するというのは意識が低い、時期が時期だけに。そう思うようになってしまった。もとからちょっと自分潔癖症気味なんでコロナで面倒になったというのはある。
まあコロナ自体はもうただの風邪ぐらいでウィズコロナでいいんじゃないとは思うけど、飲食はちょっと別だ。特に加熱していないナマモノは大事

 

こういうのって気分の問題で横で仲いい人が話してるのは気にならないけど、遠くの不快な客は気になるという感覚は自分だけだろうか。以前はそういうガヤガヤした感じもBGMだと思っていたけどなぁ
まあ帰るときに声かけてくれたりすると、なんだこの人たちいい人だったのかよみたいになることもあるけど笑

 

ただ、そうやってデメリットも多いけどやっぱり居酒屋はプロなのでまず包丁がいい。
それは包丁自体が良くて、ちゃんと研いで手入れをして包丁さばきの腕もいいという意味で。
酒も普段は買うのをためらうような高級品も、一杯だけなら試しのみできるし珍しい種類もあって勉強になる。その捌きとか手際の良さを見るのも楽しみの一つだ。

もうそろそろ本当に包丁を新調したいくらい今の安物が切れない。このタコ切るのに滅茶苦茶、力が必要だった。
あと居酒屋のプロの目利きでモノは間違いない。家で一人で食べるより間違いなく美味いのは雰囲気補正もあるだろうけど秘密があって美味しい。何より映える。
こういう生活感しかない写真より笑

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あと今回のタコはちょっと外れ。何か化学薬品のような味がして、茹でても改善されなかった。
つまり「食材ガチャ」でこのように自分でやってても外すけわけだ。
居酒屋はプロがしのぎを削っているだけあって、素材で外すことはまずない。これは激安店で買ったというのもあるけど、居酒屋では到底出てこない代物だった。

仕入れも独自ルートで調理もプロの技術なのでそういう部分にお金を払って感動をいただくのも居酒屋の醍醐味だというのを学んだ。
タコって一番外さない何食べても美味い万能食材だと思ってたけどそうではなかった、安かろう悪かろうということなのだろう

 

居酒屋はここだというところが見つかれば全国どこでも自分の第二の実家や故郷のようになる。古き良き昔ながらの文化もあって、昔気質(かたぎ)のおじさんとかがお酒代ならちょっと払ってくれたりもする人情がある。そして自分がいいおっさんになったとき若者にそうしたいなとかも文化として残っていてくれたらいいなと言うのもある。コロナで悪徳な店(そんな店ほとんどないけど)は淘汰されてなくなってほしいけど、いい店はやっぱり残ってほしい

 

それぞれの人、店主、そこで働いてきた人、食材を提供する人、そして我々客、それぞれの思いがある。それを単純にコスパだの、いらないジャンルだの言っちゃうのはちょっと寂しいしつまらない考えだ。

 

そのように居酒屋が好きだからこそ、それを語り継ぐのも大事だ。
そういう番組を見るでもいいし、もちろん行くのが最大の応援で、もしできれば清潔にして行きキレイに使うというのを今だからこそ心がける必要があるように思う。居酒屋も公共の場と一緒で皆で綺麗に使わないと成り立たないし、クラスター出したら迷惑で、自分が汚い行動してたら他の客はそれを見て今後来なくなるかもしれない。
本当に居酒屋愛があるなら今みんなでそういう考えを持つべきであるのではないだろうかと思う。
やっぱり家飲みだけでは再現しきれないものがある、改めて今日一人で晩酌し呑んでいて気づいたよ。