負け組ゆとりの語り場

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東京マルイさん、ようやくAK47を次世代電動ガンでリメイクする

久しぶりに東京マルイの新製品をチェックしたところ、銃に詳しい者の間で知らぬ者はいないAK47が発表されていた。

それどころか歴史を変えた武器の一つであり、エミネムの歌詞に登場したり、国旗のデザインとして取り入れられたりと象徴的な存在だ。

 

東京マルイのAK47と言えばエアガンマニアの間では名作と評判が高く、自分自身いずれは手に入れたいと思っていた商品だ。

 

しかしそんなロングセラーのAK47も自分が子供のころからカタログに載っているような製品なので非常に息が長い。

プラモデルなどでもそうだがホビー業界ではヒット商品は細かな改良はある物の、長期的に生産され続ける傾向にある。

実際に東京マルイ製AK47も昔の商品ではあるものの電動ガンとして考えたときには、今でも通じる基準となっており実銃と同じく剛性には定評がある。

カスタム用のベースとしても活用できるので、わざわざリメイクする必要が無いと言えばないのも事実だ。

エアガンというのは威力規制のこともあり、これ以上性能の面で劇的に発展することは見込めないので新製品には付加価値が必要になってくる。

 

そんなAK47がこの度、「次世代電動ガン」としてリニューアル化されたことは自分にとって非常に嬉しい知らせだ。

ここで話を一旦整理してみることにする。

 

・旧式の電動ガンでベストセラーになったAK47

反動や実銃のようなボルトの作動、初弾装填のメカニズムはないものの、現代のサバイバルゲームでも通用する傑作と言われている。

質感も生産された年代としては高く、カスタムベースとしても使える。

旧式といえばネガティブなイメージを持つかもしれないが、単に反動のようなギミックが存在しないだけでクオリティは非常に高い。

 

・次世代電動ガンでリメイクされたAK47

命中精度など性能面で大幅な向上は無いが、質感やギミックでは大幅に強化されている。

従来のAK47に比べて見違えるほど高性能になったわけではないが、基本設計の違いによって細部のクオリティは向上している。

 

自分は東京マルイの関係者ではないのでわからないが、おそらく次世代電動ガン化に至った最大の理由は、AK47の人気になあるのではないかと考えている。

つまるところAK47という実銃自体の人気が非常に高いため、ガンダムに登場するザクをプラモデル化すればヒットするという構造と似ている。

 

ちなみにこのAK47の前に実はAK74系列が次世代型として商品化されており、このシリーズが今回の「新型AK47」のベースになっている。

これまたガンダムに例えるならばHGUCの技術を活用しHG版のザクをリメイクしたが、HG版のザクも十分に高クオリティだというイメージだ。

 

まず基本的に東京マルイというメーカーは東側の銃をほとんどエアガン化することが無い。

ここ最近の東京マルイは、サバゲーの普及と共に「サバゲー用品」として重視した商品を開発している印象を受ける。

昔からそうではあったが、かつて以上に東京マルイはサバゲーの道具としてエアソフトガンを開発しており、もはやエアガンはスポーツ用品の一つとしての側面が強い。

 

需要の変化を上手く見越しているとでも言えばよいのか、今の時代エアガンはもはやサバゲー前提のコンテンツになっているように思う。

サバゲーマー受けするような商品展開が重視され、企業イメージとしてもスポーティなことをマルイは心がけている。

ニッチなファン層向けの商品展開では先細りの運命にあったので、この転換は功を奏したとも言える。

 

またライセンスのことなどを考えると、東側よりも西側の銃の方が商品化しやすいというメリットがあったり、そもそも日本市場では西側製のもののほうが人気があるという事情も存在する。

 

自分は東京マルイというメーカーのファンではあるのだが、唯一不満があるとするならば東側の銃が少ないということだ。

もっともこれは日本のミリタリーファン自体の風潮も関わってくることであり、実際東側の銃で知名度がある物は少ない。

例えばガスブローバックシリーズで東京マルイがトカレフやマカロフを出すとは思えないし、戦前の枢軸国側の拳銃も商品化されていない。

南部や、ルガー、ワルサーは遠い昔にエアコッキングガンで出されたのが最後であり、日本のガンマニアの嗜好も大きく変化している。

東側のライフルで商品化すると言っても、中国人民解放軍の95式歩槍がヒットするとは思えないし、ロシア軍のAN94もマニアの間では待望論があるが大規模な商品展開は望めないだろう。

 

更に近年FPSの流行によって、史実よりもゲームにおける性能面で銃を評価するファンが増えたのではないかとも推測している。

FPSファンは銃が好きなわけではなく、ゲームジャンルとして愛好しており実銃に関してそこまで関心が無いことが多い。

 

そのコンテンツ内におけるファンの傾向の変化というのはどのジャンルでも取り上げられることだが、今のエアガンファンはサバゲー前提のファンが多く、いわゆる実銃マニアやコレクターのような存在は少なくなっているように感じる。

 

エアガン界の雰囲気としてもサバイバルゲームをしてこそ本流という雰囲気があり、純粋にただエアガンというアイテム自体が好きな人や、いわゆる「お座敷シューター」というのは肩身が狭くなっているのではないか。

サバイバルゲームがこれだけ市民権を得たことはもちろん喜ばしいことだし、そのおかげでエアソフトガンの市場が拡大したならば歓迎するべきことだ。

実際にとあるHey! Say! JUMPというジャニーズのグループのメンバー間で流行っているのがサバゲーらしく、女性向け雑誌で爽やかな若手俳優がサバゲーを趣味だと言っても引かれることは無い。

もはやサバイバルゲームが凶悪でイメージが悪い遊びではなくなっている。

サバゲーがスポーツの一つとして定着している時代であり、若者受けするコンテンツの一つとも言える。

 

オタク産業が広く受け入れられている今、むしろ今後萌えアニメとコラボしていくことも、求められることかもしれない。

例えば戦車や戦艦のスケールモデルは「ガールズ&パンツァー」や「艦これ」のヒットによって恩恵を受けた。

「うぽって!!」というサバゲー題材のアニメもあり、そもそも昔からエアガン雑誌は女性モデルを起用していたので今更と言えば今更ではある。

 

また東京マルイはサバゲー用品としてエアガンを開発していると書いたが、実際には元からサバゲー前提のメーカーであり、むしろサバゲーの普及に最も貢献したのがマルイだ。

それまでは弾が発射できればよかっただけのものを、実戦的な命中を狙える段階にまで発展させたのは東京マルイである。

 

更に近年ではリアリティの面でも向上しており、むしろオールドファンからすれば東京マルイがここまでリアルさを重視するようになったことに隔世の感がある。

性能面でもリアリティの面でも東京マルイは長け出ており、企業としても優秀な人材が集まっているのだろう。

他のメーカーが生き残るとするならばマニアックな銃を製品化することだろうし、例えば東側製だと中華系のメーカーが強い。

 

ただどうしても中国、香港、台湾のような中華系のエアガンは品質にむらがありチューニングが必要だというイメージがある。それも昔に比べてだいぶ安定してはいるのだが、やはり東京マルイが持つ信頼性はブランド価値が高い。

そんな東京マルイが唯一、東側系列の銃で開発を行っているのがAK系列であり、その象

徴であり原点とも言えるAK47を今回リメイクしたというのがおおまかな流れだ。

旧型AK47はずっとまさに自分にとって青春とも言える憧れだった。

この新型AK47を今の自分の憧れの一つにできれば、失った情熱を思い起こせるかもしれないと密かに期待している。