負け組ゆとりの語り場

社会に取り残された男が日々を語る

正直、中国軍の拡大路線にワクワクしてる奴wwww

世の中が何か壮大な方向に発展していくのではないかという憧れはもはや過去のものとなりつつある。21世紀という新世紀が始まる前はこれから世界が明るい方向に発展していくのではないかという感覚がもしかしたらあったかもしれない。

 

しかしいざ21世紀になってみるとどこの先進国も少子高齢化に悩み、それほど劇的に何かが発展していくことは無いどころか緩やかな衰退に入る時代になっている。

 

軍事予算は財政を圧迫し、宇宙開発のような壮大なこともコストパフォーマンスが悪くかつてほど大規模に国運をかけて行われるという事は無い。

つまり世の中いろんなところで「ロマン」が無くなり、重厚長大な物というのは無用の長物になり、そこにもはや憧れを感じなくなってきている。

今の世の中小さなものがスタイリッシュであり、巨大な物に憧れるわけでもなく未来に大きな希望を感じるわけでもない。

 

それって浪漫なくてつまらないよなぁと自分のような人間は考えるのだが、そんな人間にとって唯一希望を持てる国がある。

それは中華人民共和国、つまり中国だ。

誤解無きようにまず前提として自分は決して毛沢東主義者でもなければ、中国の政策路線や中国共産党を賞賛しているわけではない。

敵国というと語弊があるが、対立している国でありながらも中国のやっていることは壮大だなと羨ましく感じることが多い。

中国軍

自国で戦闘機や空母を本気で開発することや、大規模に宇宙開発をする事、更に「一帯一路」のように自国の経済圏を拡大していこうとする事、それらすべてに壮大な構想がある。

結局自分は「大きなこと」をやろうとする人々が好きなだけであり、昨今の日常のささやかな癒しがあれば幸せだよねという発想にはホトホト飽き飽きしているのである。

その意味で中国は良くも悪くも野心というものがあり、壮大な未来が訪れそうな予感を抱かせる数少ない国家だ。

 

まず何よりもその人口と国土は計り知れない。

アフリカの全人口よりも中国の人口は多く、中国国籍を持たないが華僑として中華文化圏に属する人を含めればそこには広大な経済圏が発生する。

更に近年一人っ子政策を廃止し、再びこの巨龍は人口大国として歩み始めようとしている。更に21世紀をリードする大国へと成長するであろうインドとも隣接しており、莫大な規模の一帯がそこには存在する。

 

「一帯一路」というのは現代版シルクロードの建設を行い、中央アジアなど周辺国と共に発展していこうとすることが理念である。

しかしこの実態はかつて日本が掲げていた「五族協和」や「大東亜共栄圏」のような高邁なる理想とは裏腹に、実際は中国の融資によって様々な施設を建設するが高い金利に苦しみ結局は中国に"合法的"に接収されるという代物なのだ。

例えばインドの近くに浮かぶ島国スリランカの港湾施設は中国の融資によって建設されたが、結局ここは実質中国に奪われ将来的に人民解放軍の軍港として使われる可能性が高い。

 

近代史を紐解けば、中国は様々な自国内の施設をかつて世界の列強に支配されていた時期がある。南満州鉄道や旅順港は日本の大陸進出とも関係が深く、香港はつい最近までイギリスに属していた。

いわば中国としてはかつれされたことを同じような手段で近隣諸国に今度はしようとしているのである。

それは日本がかつて日米修好条約という不平等条約を結ばされた経験を生かし、今度は同じ手段で朝鮮を開国させ日朝修好条規という同じく不平等条約を締結したことと似ているかもしれない。

 

中国はまさにかつて列強に蹂躙され利用されたという経験があるからこそ、今度は自分たちが同じ手段で近隣諸国を飲みこもうとしているのだ。

1/48 中国空軍 J-7G 多用途戦闘機 プラモデル[トランペッターモデル]

 

しかし自分は決してこの路線を批判的に見ているわけではない。

「国を大きく発展させていこう」ということを今時の先進国はあまりしなくなっており、衰退と向き合っている。そこに寂しさを覚える人間としては、中国のこういったいわば20世紀型の路線はもはや貴重な事なのである。

ある意味時代遅れの帝国主義的政策をやり、未だに一党独裁を敷いている中国というのはもはや現代にはなかなか見ることができない"古き良き大国"なのだ。

アメリカもかつてほど世界中に干渉するわけではなくなり、どこの国も軍事予算を削減することが最適解というつまらない時代になっている。

 

一方で中国は莫大な人口と資源という国家としての体力があり、更に人権や民主主義というしがらみを度外視し国家のやろうとする事に邁進できる構造がある。

 

自分が中国人の立場だったらと想定するならば、きっとワクワクしているだろう。

中国の路線を批判的に見ている人も自分が中国人だったら、中国共産党の路線は頼もしく感じるはずだ。

 

また中国が拡大路線を取るということは、近隣諸国にとっても脅威になり対抗せざるを得なくなる。

自民党の麻生太郎が「北朝鮮のおかげで選挙に勝てた」と語っているが、中国脅威論が増せば実は日本もアメリカも都合のいい軍拡の理由ができるのである。

ヨーロッパの歴史がなぜあれほど戦いに満ちているのかと言えば、それはヨーロッパの領域に列強がひしめいていたからだと石原莞爾は分析している。

フランスやドイツが定期的に軍拡路線に走るからこそ周辺国はそこへの対抗策を打ち出し発展してきた。それが今の欧州はEUなる物を作り、どこも仲良子よしのつまらない時代になって来ている。

欧州が面白いのはもはやサッカーだけであり、それ以外はオワコンだと言わざるを得ない。

 

そのようにヨーロッパがただ馴れ合い地域に劣化した今、「列強ひしめく世界観」というものを作れるのはアジアしかないのだ。

中国というトラブルメーカーがおり、北朝鮮もいる、ロシアもいる、そしてインドもいる、そし我らが日本も存在する。

平和主義者には激怒されるかもしれないが何が起こるかわからないワクワク感というものが常に存在するのがこの地域だ。

正直本音としては「中国もっと軍拡やってくれよ」というのが本音であり、結局自分はミリタリーDD(誰でも大好き)なのだ。

 

重厚長大なものを作り、壮大な構想を打ち出す大国が絶滅危惧種になりつつある今、むしろ中国は貴重なのだ。大きなことを出来るのは大きな国しかない。

戦前はソビエト連邦という"巨悪"があったからこそドイツは対抗しようとしたし、戦後はアメリカとの熾烈な冷戦を演じた。

明治時代ならば日露戦争の時代のように、南下してくるロシア帝国に怯えてくる時代の方が結局はワクワクして面白かったのである。

やはり悪役は必要であり、日常の癒ししか存在しない世界はつまらないのだ。打倒するべき対象がいるからこそ張り合いという物も生まれるのである。

 

今の中国の拡大主義路線を見ている日本人の感情というのは、戦前大日本帝国が領土と軍事力を拡大し周辺国に影響を及ぼそうとしていた姿を見る感情と似ているかもしれない。

果たして中国は真珠湾まで行けるのか、そして宇宙まで進出が可能か。

 

やはり歴史というのは中国が大きくなければ面白くは無い。

基本的に中国は有史以来大国であり続けてきたわけであり、良くも悪くも世界の中心である「中華」であった。

中国人はその中華の再現をもう一度狙おうとしているだろう。

一帯一路というのはまさに現代版の中華思想であり、その野望は果てしない。

しかし何か大きな世界を作り上げようという情熱がそこにはある。

人々が21世紀に入り失いかけているものを今の中国は示しているのかもしれない。 

1/35 中国主力戦車 96B式 プラモデル[MENG Model]《発売済・在庫品》