負け組ゆとりの語り場

社会に取り残された男が日々を語る

焼酎のような蒸留酒が悪酔いしにくいのは本当

久しぶりにお酒を飲んで判明したことがある、蒸留酒が悪酔いしにくいという説は間違っていないという事だ。

しばらくの間お酒を飲まない生活を続けた後、再び解禁したのだが、飲んだ酒種の違いに拠ってこうも違いが出るかということを身をもって体験した。

まず前提として自分は以前に比べてややお酒に弱くなっているような気がするというか、ダウンするまでの時間が早くなったように思う。

またお酒の疲れが抜けにくくなって来ていて、悪酔い二日酔いが頻発するようになった。

ただこの話には裏があって、自分が長時間お酒を飲めて夜遅くまで楽しめていた時に飲んでいたお酒と、ここ最近悪酔いが続いていた時のお酒では大きな違いがある事に気付く。

 

禁酒期間が明けてからこの三日間、初日と二日目は悪名高い缶酎ハイを飲み、三日目の今日は芋焼酎を飲んだ。芋焼酎を飲んだ今日は少し休めば、多少気分は悪い物の何らかの作業が出来る状態に回復したことに対して、9%系の缶チューハイを飲んだ日はとにかく頭痛がひどく、悪酔いの後二日酔いにもなった。

 

それで調べてみたところ悪酔いしにくいお酒としやすいお酒があることを知り、悪酔いの原因は不純物の有無にあることを学んだ。実はこの知識自体は以前からなんとなく知ってはいたものの、勢いに任せて飲みたいお酒を飲んでいればなんとなかったので特にこれまで意識することはなかった。

しかしいつまでも勢いに任せているのは続かないという事と、流石に悪酔いや二日酔いがきつくなり耐えられなくなってきたことで、なるべく良いお酒を飲む方向にシフトしていくという決断に辿り着いた。

 

お酒というのは酔っている最中にどう楽しめるかということよりも、酔い終わった後にどれだけ心身ともに負担が少なく終えられるかという後処理のほうが大事だという事に気付く。

子供の頃におもちゃで遊んだたら後片付けが大事だと言われたり、スポーツをすれば用具の片付けを厳しく教え込まれたりするし、お祭りや何かのイベントの後では持ってきたものを持ち帰るという基本的な常識があったりする。

それらの事と同じように、お酒も楽しんだ後どう終えるかのほうが大事だなという境地に達しつつあるというか、とにかく飲んだ後後悔することが本当につらくなってきている。

 

そのため酔い醒めの良いお酒をなるべく選ぶように心がけようという考えになったのだが、まず本日の実験結果として焼酎と缶酎ハイでは雲泥の差がある事を身を持って体験している。

 

確かに焼酎も飲み過ぎれば多少頭痛や気分の悪さはあるのだが、少し横になって休めば回復する上に単なる飲み過ぎによる疲れでしかない。自然な疲れという表現は的確ではないかもしれないが、不自然な違和感がない。

逆に添加物の多い缶酎ハイだと頭痛の質が非常に悪い上に翌日まで残っててしまう。何か悪い物質でも脳に届いてしまったかのような感覚が続き、そのような状態だと当然精神状態も悪くなり後ろ向きな考え方ばかりするようになる。

 

これはなぜかというと蒸留酒は何度も蒸留を繰り返すため、不純物が少なく分解の負担が体にかからないという理由によるようだ。

昨今手頃に飲みやすい缶酎ハイや第三のビール、発泡酒が普及しアルコール度数もあがっているがやはり安酒であり悪酒だ。戦後混乱期に粗悪なカストリ酒が出回ったのと同じで、今の社会情勢から逃れるためにこのような酒類の消費が増えている。

 

ただ同じ安酒であっても甲類焼酎は味はともかく蒸留を繰り返しているため、クリアな成分になっていて同じく悪酔いしにくい。しかし甲類の難点は価格が下がるほど直接飲めるような代物ではない程に味が落ちていく。

酔う事が目的で経済性を追求するならば、高類焼酎や混和焼酎を味は我慢して飲んで、そのあと即座にチェイサー類で流し込むという手法が良いのではないかと思うので今後試してみたい。味の良くない酒はどれだけ混ぜたところでまずいものはまずい、それならば最初に飲み干してその後味の良い飲み物で口直ししたほうが後味が良いのだ。

 

結局のところ人間というのは科学や文明の発展によって進歩したが、人体自体は自然からの贈り物でありナチュラルなものだ。

自然の物には自然の物があうし、西洋医学による化学的な薬品よりも、漢方や民間療法のほうが効くということは現代でも多い。それと一緒で様々な添加物を含み無理やり合成したようなお酒は、分解しにくいような成分が入っていてどうしても負担がかかりやすい。

特にメタノールは大敵で、この成分が含まれているとエタノールに優先して分解しようとするためアルコールが体内に留まりやすい。また除光液に含まれるようなアセトンも、微量ではあるが含まれている酒類がありこういった不純物が悪酔いの原因とされているようだ。

そのためエタノールの純度が高い蒸留酒は比較的に分解の過程がシンプルで二日酔いにもなりにくい。

 

不純物が多いという意味では日本酒やワインのような醸造酒も悪酔いしやすい。

自然な味わいや甘味がある一方で蒸留酒に比べるとやはり純度は下がる。これは自分自身何度も経験があり、日本酒やワインを飲み過ぎた後の頭痛の質は頭にズキズキと響くようなものがある。

もちろんこれはお酒のせいだけでなく、自分の飲み方にも責任があり正しく飲めばこういった悪酔いは軽減できる。日本酒も純米酒のように余計なものが含まれていない物は特に悪い酔い方はしにくいようだ。

更に言えば全てのお酒に共通することとして、値段に比例して質も高くなり手間がかかっている分だけ純粋な成分になる。

 

ただそれは経済性との両立を考えると簡単に実現できるものではない。

だからこそ手頃な価格帯で入手しやすい焼酎類は、定期的に常飲するような場合に有力な選択肢になり得る。

自分のライフスタイルを振り返ってみて悪酔いや二日酔いに苦しむことが多かったのは、ここ最近だけでなく更に前でもやはり缶酎ハイに頼っている時期が多かった。ビール感覚でテキーラショット数杯分に匹敵するような量を飲めてしまうのはやはりよくないだけでなく、何より成分の純度が低いのが余計な負担を強いる。

その一方で冒頭で少し触れたように、遅くまで酒を長く飲めていたのは甲類、乙類問わず焼酎類を常飲していた時期だった。

 

後悔なんて後からすればいい、今日はひたすら浴びるように酒を飲んで楽しむ、そう勢いに任せていられるのはほんの一時だ。ここ最近の自分はそういった悪酔いや二日酔いによって、特に精神的に疲弊していた。

だからこそ「酔い醒めの良さ」というのは今後自分の中でお酒を選ぶ基準になっていくだろうと思う。

蒸留酒という意味ではウイスキーやウォッカ、ラム酒、泡盛も良いらしく、特にメタノールが含まれていないという意味ではウォッカにも興味が湧いてきている。

蒸留酒は一つの素材を原料に蒸留しているため、余計な物が入りにくく自然な状態に近い。だからこそ体内での分解の手間も複雑ではなく、二日酔いしにくい。アルコール度数を下げてより体への負担を軽減するという意味では、お湯割りやお茶割りもよい飲み方だ。

 

またアルコールの分解を助けるという意味ではタンパク質が重要な役割を果たしており、おつまみ類もそれに合わせて最近は変更しつつある。これまではスナック菓子類が手頃だったのでそれらを食べていたのだが、これからは干物や魚肉ソーセージに切り替えていく予定だ。なるべく原型に近いたんぱく質が良いという意味では干物がよく、なおかつ場所もかさばらない、そして焼酎類とも相性がいい。

缶詰は確かにお酒との相性は良いのだがいかんせん箸が必要であったり、空き缶の処理が手間になったりと、日ごろ常食するには面倒がある。その点、魚肉ソーセージは安売りしていることも多く手軽さという意味ではスナック菓子の代用として使えそうだと思い既に導入し始めている。

 

良いお酒の飲み方を追求すればきりがない上に、そもそも飲まないというのが一番なのだが、できる範囲内で少しだけでも改善しようというのが今の自分が取り組んでいることだ。

お酒を飲まない日の過ごし方なども工夫し始めていて、昔のようにやみくもに酔うというスタイルからなるべく脱しようと試みている。

というよりも悪酔いが心身ともに本当につらくなってきたことがそもそもの発端で、そうせざるをえなくなったとも言えるかもしれない。後悔するような呑み方をすると飲んでいる時も心の底から楽しめないようになるし、何のために飲んでいるかもわからなくなる。

そもそも体内に取り入れるものなので体質に合うものを選ぶというのは基本中の基本だ。お酒に限らずどんなものも取り入れ過ぎれば負担になるし、体質に合わない物も当然ながら良くない。

自分に合う物を見つけ、自分に合ったやり方で付き合っていくのがお酒に限らずあらゆるものに言えるだろう。