負け組ゆとりの語り場

社会に取り残された男が日々を語る

最近あまりお酒を飲んでも楽しくない時がある

自分は大のお酒好きなのだが最近どうもわざわざ苦しむためにお酒を飲んでいる気がする。

「俺ってここまでして酒飲む必要があるのかな」という自己嫌悪に陥る日が増えた。お酒を飲み始めたころの楽しさが無いというか、暴飲することが増えて飲み方が悪くなっている。

むしろ苦しくなるためにお酒を飲んでいるのではないか、破滅に向かおうとしているのではないか、そんなことを二日酔いに苦しんでいるときは考える。

 

お酒の喜びや楽しみはいつまでも続かない、そんなことが異常なまでに悲しく感じられその後は現実や苦しみと向き合うことになる。

 

特にここ最近連日の深酒で内臓がダメージを受けている。

今この記事を書いているリアルタイムで胃の部分がヒリヒリするため、調べ物をしていたのだがどうやらアルコールは胃の粘膜を傷つけるどころか貫いていくらしい。 

 

その結果胃酸が分泌されてしまうというのが大まかなメカニズムらしく、とにかく胃のヒリヒリ感は炎症状態が引き起こしている。 

 

子供のころは走ってこけてできた足の傷が痛かったが、大人になると胃がお酒の飲みすぎで炎症するようになるのだ。

子供のころはお菓子売り場やおもちゃ売り場で興奮したが今はお酒コーナーでハイテンションになるように、大人になれば擦り傷よりも飲みすぎによる胃の痛みに苦しむようになる。

お酒に喜びお酒に苦しむのが大人になったという事なのかもしれない。 

大人になれば走ってこけるこけて擦り傷を作ることもないが、内臓をお酒で傷つける機会は増える。

良い成長なのやら、悪い成長なのやら、だ。

 

特に自分の場合お酒の量が増えてから定期的にこういった痛みが起こるようになった。

逆に少し前にしていた禁酒期間中はすこぶる内臓の調子も良かったが、最近では深酒してはお腹がヒリヒリし、その辛さから逃げるためにまたお酒を飲むという悪循環に陥っている。 そして却って悪化させることになる。

 

そして朝や夜中に最悪の気分で起きて陰鬱な状態になっているというのが最近の自分だ。頭が痛かったり吐き気がしたり、終いにはこうして胃痛状態に行き着く、そんなループだ。

 

自分のように底辺のアル中になると、ただアルコール度数の高い安酒を酔うためだけに飲んでしまう。 まだ何らかのジュースや食品などを摂取しながら飲めばよいのだが、それすらもったいないためお酒に回すようになる。

更に現実から逃避するためにただひたすら酒を、しかも毎日あおるような状態になるため内臓も頭脳も傷つきやすく更には精神までをも蝕んでいく。

 

毎日のように深酒をして頭痛や吐き気と付き合ったり、酔い終わった後の陰鬱な感情と付き合ったりして身も心もボロボロになりかけている。その末路が胃痛や胃の炎症だ。

 

よく「休肝日」と言われるが、胃を休ませることも重要であり、人間や動物というのはそもそも胃に何も入っておらず何も食べれていない状態に案外強い。

アルコールという元々哺乳類が摂取していなかった物質を人間は開発してしまったが、体の構造が人類の進化の中でまた適応できていないのだ。 人間は悩みが多いのだからもう少しアルコール耐性のある生き物に進化していくべきではないのか。

 

「人間って欠陥生物だよな」と言われるが、お酒に頼らないと精神的にやっていけない状態もお酒を飲みすぎると体が悪くなる人体の構造も不便な構造だと思わせられる。 

 

自分は車に例えると究極に燃費が悪く定期的に故障するような車種だろう。お酒も毎日のように必要でかといって飲みすぎるとこうして胃痛が起きる。

お酒を飲む生活を再開してから1日の感覚がよくわからなくなり気づいたら次の日になっている。

9月がもう終わりかけていることすら信じられず、つい最近まで夏の暑さに苦しんでいたことすらもう過去で、少しずつ夜が肌寒くなりかけている。

 

飲み過ぎて記憶がない状態で寝てしまうため昨日と今日でテンションが違いすぎたり、数日前が遠い過去のようにも感じたり、そして自己嫌悪に陥ったりする。

この調子では、今年もまた何も達成できず底辺のまま年末を迎えてしまうだろう。そしてそんな1年を繰り返しながら死んでいく人生なのだろうか。

 

先ほどテレビで「一人酒特集」というものをやっていて、そこに「一人酒」好きの女性が登場していた。

飲み方もおしゃれで、綺麗な酒場であるかを重視している中年女性だった。

 

「良い場所で酒飲んでるんだろうな」と思いながら自分はその映像を見ていた。

その人は「女性はお酒を飲むとき食事優先。お酒の数が多いかどうかよりも、いい食事かどうかがすべて」と言っていた。ここが男女のお酒に対する価値観の違いだろう。

 

独り酒慣れてます、居酒屋にも一人で入ります、そんな語り口で紹介されていたから凄い女性なのかと思いきや結構綺麗な場所にこだわっていてカフェの延長線上で行って居るような感覚で拍子抜けした。

 

逆に男は底辺になると安酒を独りで腐敗したように飲みつぶれてしまう。

独りで安い合成酒を飲み、そして飲み過ぎて動けなくなりどこかの路上で真夜中に浮浪者のように酔いがさめるまで寝ることも彼女にはないのだろう。

 

そういう人を見て「それで一人酒が好きだといわれても、ちょっと住む世界が違うなぁ・・・」と思ったし、散らかっているような居酒屋のほうが居心地がいいといっているおじさんの方に好感が持てた。

 

「良いお店での優雅に一人酒」「貧乏人の現実逃避の独り酒」では異なる。

お通し代すらもったいなく、つまみもなしで独り部屋の中で飲んで陰鬱な状態で起床し自分の人生を恨み、そして胃が炎症を起こしてヒリヒリする。

そんな腐敗した独り酒を飲んでいる底辺の人間とは生きる世界が違うのだろう。

プライドも恥も見聞もなく、酒に酔い潰れ路上で寝る経験もこの優雅な中年女性にはない。

 

オーストラリアに行けば昼間から酒に酔い潰れている先住民が街にいるとも聞くが、自分はそういう先進国の貧困エリアや途上国の最底辺の人間の方に親近感を覚える。

外で飲むこと自体もうまるで雲の上の世界の話だ。

こんなことを書いているうちに少しだけ胃痛が和らいできた。さっき飲んだ生薬か何かが効いてきたのだろうか。

 

ここ最近楽しく酔えた覚えがあまりない。

酔えたとしてもわずかな時間で結局気分が悪い状態で寝付いてしまったり起きたりすることが多い。翌日二日酔いがさめるまでの時間も最悪だ。

飲み方が悪いともいえるしそんな飲み方をするしかない人生だともいえる。

胃を回復させるため後数日は頑張って禁酒してみたいが今度こそ続くかどうか。

 

苦しむためだけに飲んでいてそれでいてお酒がないとやっていけない、いったい何をしているんだろうかとも考える。先延ばしにしていても何もいいことはない、この胃痛はそんな生活を見直せという神のお告げなのかもしれない。

それでも本当に孤独な時、つらいときに寄り添ってくれるのはお酒しかないのだ。