負け組ゆとりの語り場

社会に取り残された男が日々を語る

ロシアとかいう謎めいた美しさを持つ国

ロシアは不思議な国であり、美しい国でもある。西洋文明的な要素もあり欧州的な風景がありながらもどこかスラブ特有の雰囲気あり、ヨーロッパに似ているようで似ていない独特な景色が豊富だ。北国でありその冬景色には美しさと同時に寂しさも潜む。

 

自分がそんなロシアの風景や文化を好んでいるのはただ明るく綺麗なだけではないところにある。雄大さや華麗さの中に寂しげな雰囲気がある、そんなどこか哀愁や郷愁を感じさせる風景に心惹かれるのかもしれない。

いつか機会があれば訪れたい国であり、人生の最後にロシア全土を巡ってみたいとも思っている。華やかさを求めるというよりもどこか遠くへ行きたいという寂しげな旅情を求めてロシアに行きたい。

今すぐにというよりも、人生が終わりに近づいたとき一人旅をして寂寥感を味わいに行く、それが目的かもしれない。

 

自分は一時ロシア語を学んでいた時期があるが、今は勉強していない。

実益を求めるならばロシア語はそれほど必要がなく、そういうことを考えなくなったときに趣味で旅目的のために勉強をしたいと思っている。

なぜならもう少し後でも良いし、ちょうどそのころの時期の方がロシア旅を楽しめると思ったからだ。物寂しげな雰囲気を求めに旅をしに行くことはもう少し後でもいいし、人生の最後にロシア旅を取っておきたい。

 

「何もない場所」や「世界の果て」に感じる旅情を求めに行くことはむしろ今ではない。もっと遠い未来に一人、ロシアをじっくりと旅してみたい。

 

シベリアにある共和国、中央アジアに近い地域、カムチャッカ半島、北極に近い地域、そのすべてが謎である。本当に何があるのかわからない"秘境"が広がっており、「ここではないどこか」がそこにはある。その時逆に昔いた場所が懐かしく感じることもあるだろうし、人生の意味を見つめ直したりすることもあるかもしれない。

浪漫というよりも郷愁を求めた旅に、ロシアという謎めいた美しさを持つ国は当てはまる。

華やかなメジャーな観光地よりも、観光客がほとんどいないような寂しく孤独を感じる場所の方が自分は好きなのかもしれない。

ロシアの風景

「なぜ自分はこんなところに来たのだろう」とふと考える時の哀愁に美しさを感じる。誰もが集まり活況としている場所にそれほど興味はない。

当てもなく放浪し、「これが人生だった」とロシアの地で人生の終わりを迎えてもいい。夢や新しい何かを求めるというよりも、むしろ何かを失うために行く。

もう何かを手に入れたいと思うような年齢でなくなり、残された時間も少なくなったときにロシアのいろんな場所を巡り人生の締めにしたい、そんなことを考えている。活況とした場所に行きたいと思う年でもなくなったとき独り寂しくロシアを巡りたい。

 

日本名では樺太、ロシア名ではサハリン、その場所を訪れて昔の日本が求めようとしていた浪漫の跡を感じることも良いだろうし北欧に近いムルマンスクでウォッカを飲みながら冬景色を見てもいい。

とくに派手なことは無くともそんな何気なく過ぎていく時間の中で過去に思いを馳せる、そんな旅が人生の余暇に待っていればきっと幸せだろう。

 

そしてロシアをそうやって訪れたとき、今こうやって未来に思いを馳せていた時期が懐かしくなるはずだ。

 

「ロシアはこんなところだったよ」と過去の自分に語りかける時、自分はどうなっているだろうか、どんな人生だったと振り返るだろうか。どのような形でロシアを訪れるかはわからないし、もしかしたら訪れないかもしれない。

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昔から憧れつづけてきたあの場所に旅をしに行く時が本当に来るかはわからない。

不思議と思いを馳せずにはいられないあの郷愁を感じさせる国にいつか旅立ちたい、そんなことを思いながら過ごしていた日々さえもきっと懐古する時がやってくる。

訪れるか否かに限らず、そういった思いを馳せる場所があること自体は人生に深みをもたらすだろう。

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