負け組ゆとりの語り場

社会に取り残された男が日々を語る

なぜ日本人は核兵器は嫌いなのに、原発は好きなのか

日本人のダブルスタンダードともいえるのが反核兵器国家でありながら原発は推進しているという方針であり、どちらも徹底的に排除しているドイツとは異なる。

核兵器は唯一の被爆国ということもあり非核三原則を掲げ持ち込みすら徹底的に排除しているが、原子力発電は福島原発の件があったにもかかわらず相変わらず推進している。核兵器原発の両方の被害があったにもかかわらず核兵器はNGで原発はOKという二重基準を掲げているのが現状だ。

むしろこの問題に関してはドイツのほうが被爆国ではないにもかかわらず核兵器原発も徹底的に排除していて、本来ならば日本がこういう立場になるべきだったのではないかと思わなくもない。

地熱や波力などそういった自然に恵まれた国であるにもかかわらず、なぜか海外の輸入が必要なウランに頼った原子力発電を推進している。

 

この問題別段自分は反原発だから日本を批判しているという立場ではなく、むしろ核武装も考えたほうがいいと思っている立場である。昨今近隣諸国が核武装を強化している現実があったりそもそもアメリカの核の傘に頼っているわけで、核兵器が必要ないとは言い切れない現実がある。

ただ被爆国として本当に非核を目指すというならばもちろんその道も良いのだが、裏では原発推進していることに「利権や経済絡めば表で言ってることとは別のことをしても良い」というダブスタ要素も感じるというのが本音だ。

非核のような綺麗ごとを掲げるのであればじゃあエネルギーの非核化も掲げるべきだし、原発をここまで推進して原子力にそこまで抵抗がないならば核武装もすんなり受け入れられそうとも思う。

 

自分はそこが不思議で、核兵器にはものすごく反対するのに同じ口で原発は必要というっているところに「それはそれ、これはこれ」みたいな都合のいい大人の理論みたいなものを感じる。

核兵器は領土内に絶対持ち込ませるべきではないというほど核兵器アレルギーなのに、原発福島原発のことがあっても相変わらず稼働させて推進している。

核兵器原子力発電所は違うという意見もあるけど、本質は同じで完全に別物とは言えない。

おそろらく核兵器は爆発したら恐ろしいことになるという漠然とした不安が日本人にはあるが、原発に関しては全国で不安なく受け入れていることを多分ドイツ人は不思議がるのではないだろうか。

別の言い方をすればドイツ人があそこまで徹底的に原子力発電の反対する理由は、日本人感覚で言うところの核兵器への嫌悪感並の感情を原子力発電に対しても抱いているからなのかもしれない。

 

ドイツ人は原発核兵器も本質は同じだから同様に排除するべきという考え方であり、日本人は原発までは良いが核兵器まで来ると駄目という考え方である。そして不思議なことに実際に核兵器原発の被害を受けているのは日本人だということ。これが逆だったらあそこまでドイツ人が原子力に対して反発することもわかるし、日本人が原発を普通に受け入れてることも納得がいく。

つまり実際の被爆国ではないにもかかわらずなぜドイツ人はあそこまで原子力を嫌うのか、そしてなぜ日本人は被爆国であるにもかかわらず原子力は受け入れることができているのか。

むしろ本来は日本人がドイツ人並に徹底的に原子力を排除するべきで、逆にドイツ人は原発ぐらいは受け入れても良さそうに感じる。

 

結局のところ日本という国は本音と建前が共存する国で、核兵器もいざ武装の必要性が出てきたら案外受け入れてすんなり適応する可能性があるし、現に原発も必要だという人が実際かなり多い。

良くも悪くも変わり身が早いのが日本人で、むしろ核大国になる日も来るかもしれない。

後はやはり外圧でしか変わらないというのが日本で非核三原則も世界に対するパフォーマンスみたいなところがあって、本当に日本人が心の底から核兵器に反対しているわけではない。核兵器を持たないのも周辺国から批判されないためであるし、持てる状況になれば普通に持つようになるのではないか。

逆にこれだけ頑なに原発を廃止しないのに、外圧がかかって世界的に原発廃止の流れになればすんなり原発を廃止するのではないか。

実は理想主義者なのがドイツ人で、わりと現実主義なのが日本人なのかもしれない。

ドイツ人は戦後の理念決めたら異常に見えるほど原子力を排除するし、日本人は非核三原則反核はあくまで建前で実用性があって利権や景気が絡むならば国内に無数に原発があっても特に気にしない。

 

調べたところによる40基以上の原発がありアメリカ、フランスに続いて第三位保有国らしい。兵器に使ってないだけで立派な核大国であると言えるし、核兵器持ってない区の中ではトップだ。それどころか核保有国の中国ロシアよりも原発を揃えているのが日本である。

まさに建前と本音で非核三原則を唱えたり、核兵器に声高に反対しておきながら国内では世界第3位の核エネルギーによる発電所を稼働させている。ここまで来たら核武装もタブー視せずに考えるべきだし、建前と本音のギャップがあまりにも大きすぎる。

 

ここまで原発が国中にあることは当たり前に受け入れることができているのに、核兵器は議論すらタブーで持ち込むことすらNGというのは国際的な感覚で見たときかなり不思議な感覚に映るかもしれない。

ドイツ人が原発は一基も持たずクリーンエネルギーだけで国内電力の8割をまかなっている時代に福島後も当たり前に世界第三位の保有数がある原子力発電所を稼働させているのが日本である。

自分は決して反原発というわけではないのだが、こういったダブスタに関しては大きな疑問を感じずにはいられない。核兵器は嫌いだけど原発は好き、その違いは一体どこにあるのだろうか。