負け組ゆとりの語り場

社会に取り残された男が日々を語る

完全な独学のみで外国語は習得可能か実験

つい最近これまでほとんど習ったことのないスペイン語の学習を開始した。少し前に基本中の基本を勉強したのだがしばらく英語に集中したいという事もあり、もはや再びゼロの状態からの再スタートである。

 

そもそも自分がなぜスペイン語を学ぼうとしたかの理由はいくつかある。

・昔からスペインが好きだから

・現地でサッカー観戦をしたいから

・英語のモチベーションが続かなかったから

・英語だけではその他大勢になるから

などいくつかの理由が存在する。

 

まず自分はこれまで「英語を完璧にしてから」「今すぐ必要なのは英語だから」と英語に力を入れいていたのだが、ある人単に英語熱がなくなりしばらくの間ほとんど外国語を勉強しない日々が続いていた。

しかし久しぶりにスペイン語やスペインに対する情熱が沸き、この際むしろ英語を捨ててスペイン語の勉強を優先しようと決意した。結局英語をどれだけ勉強していてもスペイン語への未練があるし、それほど好きでもなく合理的な理由で英語を勉強することに限界を感じたのだ。

自分は典型的な好きな勉強ばかりしたいタイプであり、好きな物は良く覚える傾向にある。それゆえに高校時代までは英語自体が好きで情熱があり右肩上がりで伸びていた時期があった。

 

しかしここにきて英語学習へのモチベーションもなくなり、散発的に英語学習をしたりしなかったりすることが増え最近では数か月の間英語から遠ざかりもう外国語の勉強すら必要性を感じなくなっていた。また英語だけを勉強してももはや日本では英語を勉強している人が多いため希少性を確保できないと思ったのだ。

 

そんな状況で久しぶりにスペイン語熱が復活し「早いならば少しでも早い方がいい」という理由で好きなうちにやり始めようとスペイン語の勉強の再開を決意した。きっかけは外国語を熱心に勉強している人のブログを読んだからである。そのブログを見て自分も久しぶりに語学の学習を再開したくなったのだ。

 

そして今回スペイン語にどのようなアプローチで取り組むかというと「とにかく聞いて覚える事」である。動画サイトで日本語を習得したカナダ人女性の映像を見たことがあるのだが、とにかく彼女は聞いて覚えたと語っており書いたり教科書を見たりするよりもひたすら聞いて覚えたと語っている。

その為今回自分は教科書的な勉強法、つまり一つずつ文法を学んで解決していく覚え方ではなくとにかく実践的な本当に使われているスペイン語を聞くことに特化した勉強方法を行おうと思っている。

自分の最終目標はスペインの大学に入りスペインで生活することであるため実戦的なネイティブのスペイン語を求めている。

リスニング教材用に綺麗な環境で録音されたアナウンサー的なスペイン語ではなく、実際に速いスピードでフランクに使われている言葉を学びたい。往々にしてこういった教科書的なテキストは実際に使われていないものが多くこの勉強法で取り組んだ英語はそれほど身につかなかったため、今度は徹底的にネイティブのリアルな言葉遣いを研究することに決めた。

 

そしてその最高の素材がサッカーの実況である。

スペインと言えばサッカーが盛んな国であり自分自身何年も前からリーガエスパニョーラの試合を見ている。これを日本語実況ではなくスペイン語実況で見るのだ。

通常ならば90分間も意味が理解できない言葉を聞き続けるのは苦痛だが、サッカーならば内容自体は解説されなくても理解ができる。

スペイン語関係なしにサッカーを見るのが好きなことに加え、意味を完全に理解しなくても楽しめるのがメリットだ。

これがスペインの映画ならばストーリーが理解できないがサッカーならばそんなことは無いためリスニングの練習にもなり趣味も続けられる。更にサッカーの実況は非常に速いためリスニング力は非常に鍛えられる。この手法は実は英語の勉強の時にも行っていた方法であり自分の中で効果があることは実証させれている。

現地のネイティブが台本通りではなくライブで話している音声としてこれほど最高の素材もなく、また意味を完全に理解しなくても良いため続きやすいのが特徴だ。

 

まさに自分が子供の時のようにとにかく言語のシャワーを浴びて少しずつ解釈していくという原始的なやり方である。

実際すでに何試合か見たことでスペイン語の速さにも慣れてきて当初は「パラパラパラ」としか言っていないように聞こえたスペイン語も少しずつ音節がわかるようになってきて、単語も理解し始めている。

例えば「アトラス」という言葉が何度か出てきて「この単語は良く出てくる」と思いながらまずは「何度も聞く単語」を覚えることに徹する。

そして徐々にその文脈からヒントを探し出して意味を解釈していくのがこの方法だ。その「アトラス」という言葉がバックパス、ボールを後ろに下げるシーンで多用されることに自分は気づき、そこからおそらくこれが「後ろ」を意味するのではないかと推測し実際に覚えていく。

また「トド」という言葉を何度も聞くためこれに関しては検索で調べることにして「全て」という意味であることを知った。地道だがこういった作業を繰り返し自分の頭で考え解釈していく、これが真の言語能力を作り上げるのではないかということに取り組んでいる。

 

ここまで並のスペイン留学より多くのスペイン語を高速で聞いており、この習慣を2,3年続けたらものになるのではないかというのが今回の実験だ。更にある程度慣れてきたら実際の文章などを読んだり文法を習っていくことで補足する。いきなり基礎基本の文法からやったところで結局覚えないしそんな勉強方法は続かない、真面目な勉強方法はしたくないし身につかない。また発音のサンプルがないため正確な発音がわからないのもいきなり文章だけで勉強することのデメリットだ。

まずは言葉として徹底的に聞く、そしてシンプルに自分の頭で解釈して考えていく。古代に違う言語同士の者が初めて対面したときのようなやり方で学んでいこうというのが今回のアプローチ方法である。

あくまで勉強しているというわけではなく「サッカーを見るついでに聞いている」という手法でやっており、遊びながら覚えるようにしたい。

 

これまで自分はスペイン語を習ったことがなくほとんど素人の状態からのスタートだ。完全な独学でほとんと教材も買わずリアルに聞けるスペイン語だけでどこまで習得できるかを調べてみたい。限界を感じたならば勉強法を変えるが今の所開始数日にしては順調であるように感じる。

「右も左もわからない」という言葉があるが、スペイン語に関しては文字通り右も左もどのような単語なのかわからない。英語ならば小学生でもライトとレフトぐらいは知っているがスペイン語ではそんな基本の単語すらわからないのだ。

かといって基本的な単語を全てひたすら暗記するようなやり方は間違いなく続かない上に結局定着しない。少しずつ良く聞く単語を調べ上げたりわかることから推測して子供のように覚えていく、そして本当に好きな言語を学ぶ。

やはり本当に好きな言語かどうかは大事であり、上級者になったときさらなる高みを目指そうとしたら最後は好きかどうかが重要な要素になってくる。好きな物はよく覚える、そんなシンプルな事実を大事にしたい。