負け組ゆとりの語り場

社会に取り残された男が日々を語る

第二次世界大戦は世界最後の浪漫ある戦争である

第二次世界大戦といえば1939年のドイツ軍ポーランド侵攻から始まり1945年の日本の無条件降伏に終わった地球上最大の戦争である。様々な物語が存在し戦史ファン、歴史ファン、軍事ファンなどから人気が高いのがWW2だ。

なぜこれだけ第二次世界大戦が別格の人気を誇るのか。

それはおそらく浪漫があった巨大な戦争だからであろう。

 

大鑑巨砲主義のように巨大なものを目指したり、帝国主義のように領土獲得を目指したりとにかく兵器も領土も大きくしようとしていた時代であった。今はコンパクト化、小規模化、低コスト化の時代だが冷戦までは力を大きくしようという浪漫が存在した。そして冷戦終結までの時代で最大の戦争と言えば第二次世界大戦なのである。

近代戦に限定せず歴史上もっとも巨大な戦争であり、時代も近いことから太古の時代に比べてリアルな感覚を持ちやすい。写真や現物資料も数多く残っており、世界を巻き込み歴史を大きく変えた戦争でもある。戦前、戦後で区切られ、日本に限らず第二次世界大戦後の文化は大きく変わっている。

 

そしてその第二次世界大戦重厚長大なものが通じた最後の近代戦争ともいえる。

悲惨な戦争であることは間違いないがある意味はロマンはあった。

トーリー性も完璧で各国の指導者のキャラが濃い。

枢軸国側

ドイツ:アドルフ・ヒトラー

日本:東条英機

イタリア:ムッソリーニ

連合国

アメリカ:ルーズベルト

イギリス:チャーチル

フランス:ド・ゴール

ソビエトスターリン

中国:毛沢東蒋介石

また軍人キャラクターも濃いキャラが多く、オールスターが揃った戦争だともいえる。当時は軍隊や兵器が多くの子供たちの憧れであり、日本も子供たちの夢はパイロットが多かったし肉体的にも精神的にもエリートの象徴であった。またドイツもヒトラーユーゲントなどで教育しており、それゆえに人材は多く集まった。ハルトマンやルーデル、シモ・ヘイヘのような人外が集まっていたのもそういった社会的背景があったからと言える。

 

第二次大戦が後の創作に与えたい影響は大きく様々な漫画、アニメ、映画、ゲームなどが未だに第二次世界大戦をモチーフにして作られている。

日本人やドイツ人は敗者の栄光、悲劇、美学や序盤の快進撃への憧憬を味わえる。もし勝っていたらというロマンを先進国の快適な環境で味わえる。戦後十分に発展したことも個の文化を支えてるかもしれない。

連合国側は国を救った戦争として当然ながら勝者という立場で、正義VS悪役という構図を楽しめる。実際には悪対悪の構図であったがこれもまた歴史である。

 

しかしこの後にそれほど浪漫のある大規模感ある戦争は起きていない。大国同士がぶつかり合うことは無く、代理戦争が多く、そしてその冷戦すら集結してしまった。

大正義VS強大な新勢力、そういうのが現代はない。

戦後の融和モード、核兵器とミサイル誘導兵器が戦争をつまらなくしたともいえる。

各国も軍縮ムードになり軍事予算を削減している。どもこ同盟でリスクを分散し軽減する時代になっており、積極的に戦車開発なども行われなくなっており大規模な陸戦も今後はもう起きないだろう。

戦車はどこもレオパルドであり削減する国も出てきている。

 

そしてこWW2の魅力は架空戦記は別の展開を議論することでもある。

よく独ソ戦がなければ第二次世界大戦は違う結果になっていた、やらないほうがよかったという戦史ファンがいる。実際自分ももう少しドイツがイギリスと粘ってればと思うのだが最近は独ソ戦があったからこそ当時最強の陸軍同士が激突したし、当時最恐の独裁者同士が激突したともいえる。独ソ戦がなければもう少しスケールダウンしていた可能性はある。

また日本軍が真珠湾攻撃をしなければよかった、日本が米国の参戦を招いてしまったことが敗因という見方もあるが軍事ファンとして考えたときにこれだけ大規模な近代海戦、近代空戦が行われたことは浪漫があるとも思っている。

ワールドカップで見たいカードが実現しなかったらちょっと物足りないように、「この対戦の組み合わせも見てみたいな」というのが欲しいのである。

攻めなければよかった、いや攻めたことであのカードが実現した、様々な意見があるのもこの第二次世界大戦の面白さである。

陸軍対決の浪漫:ドイツVSソ連

海軍対決の浪漫:日本VSアメリカ

空軍対決の浪漫:ドイツVSイギリス

空海、当時の先進国同士の対決という意味でほとんどすべてが大規模に実現しているのが今でもこれだけ多く語られる要因であるともいえる。とにかく語ることが多く、第二次世界大戦ファンの中でもどの分野が好きかということはわかれる。対戦したらどうなるのかという視点では数多くの戦いが行われており、議題は尽きない。

個人的にもまだ勉強が足りないと思う程奥深い戦争であり、WW2だけの専門家を目指したとしても何十年もかかるほどの巨大スケールである。語る人も多く、近代戦を考察するならばWW2がおすすめというほどに多くの人が集まってくる。そしてまた新しい意見や考察が生み出され研究が発展していく。これからも第二次世界大戦は歴史における一大コンテンツであり続けるだろう。