負け組ゆとりの語り場

社会に取り残された男が日々を語る

昔の女性のゴール→結婚、今の女性の人生のゴール→母親の家事手伝い

「将来の夢はお嫁さんになる事」と幼稚園生が宣言したり、おままごとをして遊んだりするように結婚という物は女性にとってある種の憧れや夢のような存在なのかもしれない。

もちろん誰もが結婚に憧れているわけではないし、昨今は未婚率が急上昇しており女性の結婚離れが進んでいる。

 

どうしても男性の視点からすると、女性側が人生のゴールとして結婚を望んでおり、男性にとっては「人生の墓場」なので避けているという見方をしがちな傾向がある。

しかし実際に、結婚を望んでいないのはむしろ女性の方で最近は男余りということもあり、結婚できない負け組層の悲惨さで言えば男の方が哀愁漂っている時代だ。

 

結婚

結婚がバラ色の夢だった時代は終わり、「夫は小遣い制で、昼間に嫁は豪華なランチを食べている」なんていう典型的な悪妻像は過去のものとなりつつある。

むしろ今の時代「共働き」は必須で女性は働きながら子育てもしなければならず、その上未だに社会も男性も育児に寛容ではなく理解が無いのならば、少子化が進むのは必然だ。

それどころか男性側が結婚相手に収入まで求めるようになれば、女性側としてはどこまで負担を強いるのだと感じても仕方がない。

そもそも女性が結婚してバラ色の生活を送っているというのはドラマにしかないような話でしかなく、実際に自分の母親を見ても苦労していたという人が大半なのではないだろうか。昔から母ちゃんというものは大変だし、現代において働きながら子育てをしているママさんたちは本当に一生懸命生きている。

 

男側としてはこれでも懸命に生きているのだが、もう今の時代家族を支えられる余力のある甲斐性のある大黒柱になることは難しいのも現実で、そしてそこまで結婚に本気になるほどのモチベーションもないというのも実情だ。

いわゆる孤男が1人暮らしでも十分に生活できる環境が揃っている今、男性側が女性を家事の担い手として必要とすることもなくなっているし、更に言えば女性側の家事スキルも年々低下している。

男の甲斐性も低下しているが、女の家事能力も低下していて、なおかつお互いにひとり暮らしができる上に、そういう同性や同年代の仲間も多いとなれば未婚化は避けられない流れだ。

 

もう今の時代、男女が結婚して家庭を築くとなれば昔から交際関係が続いていてついに結婚したというパターンか、社会人になってからお互い本当に好きになって一緒に暮らしたくなったからというパターンくらいしかないのではないだろうか。

しかし現実に大人になってから、打算抜きで本当に好きだから一緒にいたいという恋愛も中々成立しづらいだろう。

結婚相談所や婚活パーティのようなところにいっても、結局お互いに品定めをしているようなものでスペックが物を言う世界が広がり、まるでオークションに出される商品になったかのような錯覚に陥るという経験談もある。

大人になってから自由恋愛で交際相手が見つかるような層は、既にパートナーが存在するわけで、都合よく「職場に出会いが無いだけで、恋愛対象としての魅力はある」みたいな層はそうそう余っていないのだ。

 

前述に「今の時代、家事の担い手を必要としている男性は多くない」と書いたが、「嫁さんの手作りの料理を食べたい」なんていう少年のようなピュアな夢を思い描いている層を除けばやはり独身男性はこれだけの外食大国日本で食には困らない。

そもそも家庭の味を受け継ぎ、花嫁修業で調理が得意な女性が少なくなっているわけで、完全に時代遅れの夢でしかない。その上、共働きを求める甲斐性の無い男性が、愛妻の手作り料理に味を求める資格などないのである。

そんなことは日ごろの感謝をこめて、週末には必ずフレンチレストランで御馳走するという気概の持ち主ぐらいしか求めてはいけないわけであり、底辺の独身男性は惣菜が半額になる時間を待つしかないのだ。

 

その一方で今後家事の担い手を必要とする可能性が高いのは、実は身近な存在、すなわち両親なのだ。

仮に今の女性層が専業主婦を望むのであれば、母親を頼ったほうがよほど成功確率が高いだろう。

 

それほど結婚したいとも思わないし、もう年齢的にも子育ても厳しく独身は覚悟しているという女性がいるとしよう。

結婚のタイムリミットが迫り、趣味はアニメと声優で、夜な夜な独り寂しくガルちゃんを見て泣いているようなイメージ像だろうか。

年齢は40歳、母親は65歳とする。

昭和の時代は25歳で出産は有り触れていたし、もちろん今の時代でも意外に多い。

そう考えると40歳女性で、母親は65歳で年金時給生活が始まるというモデルケースはわりとリアルな数字だ。

そういう女性層が実家暮らしで、母親と一緒に趣味を楽しみ日本のコンテンツ産業を支えているのであればいっそのことその生活を満喫してもらおうという方向もありかもしれない。

 

男性に比べて女性は平均寿命が長く、当然この母親も長く生きるだろう。

世界を見渡せば親の年金をあてにして子は無職という例は結構多く、日本でも今後そういった家庭は増えていくはずだ。

 

今の時代に勝ち組なのは、母親と一緒に持家で暮らして、父親が既に他界して遺産と貯蓄はそこそこあり、年金も入って来るので働かずに済む中年女性層だろう。

これが国民年金ではなく厚生年金だったらなおさら勝ち組だ。

ぎりぎり年金はマイナスにならず、趣味のために時々パートや短期アルバイトをして気ままに暮らす女性を誰が「行き遅れおばさん」と批判できるだろうか、むしろ最強の勝ち組ではないか。

その上、若いころ十分に恋愛を楽しんで愛に対する未練もなく男の現実を知っているのでそれほど夢も見ないとなればもう誰も勝てない。

更に言えばこれから女性主体のコンテンツは充実する傾向にあり、現にアニメやアイドルは女性の購買力頼みだ。

独身女性から資金がいくらでも集まるので豪華なことをやれるというのが、女性主体コンテンツの特徴で、某ジャニーズなどその典型である。

 

つまり今の独身男性は他の優秀な男性に負けているのではない、彼女たちの母親に負けているのだ。

老いていく母親の年金以下の甲斐性しかない負け組男性が増えている悲しい社会構造がそこにはある。

母親の年金よりも頼りにならないと思われている現代日本の男たちの姿がいかに哀れな事か。

 

これからの女性が当てにするのはむしろ母親であり、日本社会の風潮としても女性の家事手伝いはニートとみなされないことが多い。

かつては結婚まで働いて、寿退社で家庭にはいるというのが一つの理想像ではあった。

しかしこれからは母親が年金時給者になるまでほどほどに働いて、その後はパートをして貯蓄を積み立てて逃げ切るというのが女性のライフスタイルになっていくのではないか。

少なくとも自分が女性ならばそうするだろうし、男性との恋愛よりも母親との仲を充実させた方が割に合う。

 

もしくはどうしても結婚したいし子育てがしたいというのであれば、これまた壮絶な男余りになっている中国に嫁ぐというのもありかもしれない。

中国は富裕層の数が非常に多く、なおかつ夢を持ちやる気に満ち溢れている男性も多い。

日本で年収一億の男性と結婚しようと思えば、モデル級の美女や元アイドルなどでなければ難しいが、中国には年収1000万代を含めればかなり裕福な男性も多く、日本以上に発展した都市も出始めている。

日本の場合もう独身でいいという負け組を受け入れた男性も多いが、中国は親も含めて結婚に情熱がある家庭が多く、日本に対するイメージも過去最高の状態なので日本人女性にとっては超売り手市場となっている。

 

一昔前は結婚相手が見つからない女性といえば、よほど何か問題があるのか本人のこだわりがあるのかといイメージだったが、今は普通の女性でも中々結婚相手が見つかりにくくなっている。

それはなぜかと言えば日本人男性が劣化しているから、正確に言えばそれだけ男の活力が削がれてきたからなのだが、いずれにせよ「頼れる男」というのは希少な存在になってきている。

一人でバリバリ生きていけるキャリアウーマンになれないのであれば、母親の年金で逃げ切れそうな世代は母親と一蓮托生して、年金が当てにならなそうな世代は外国人男性探してくださいというのが、今の日本人女性に突きつけられている現実なのではないか。

 

これで余り物になった男は一見悲惨に思われるかもしれないが、実は大正から昭和の時代を除けば誰もが結婚していた時期は珍しく、昔から独身男性は普通の存在だった。

安易な勝ち組ルートは見つからないかもしれないが、男は男で生きていくしかない。

ひとり暮らしは更に簡単な時代になっているし、独身男性向けの娯楽も充実している。

もちろん日本の人口はこうして少子化によって減っていくが、緩やかな撤退戦の段階に入っていると考えれば、この社会構造がどこまで持つかというのは一つの社会実験と考えられるかもしれない。

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