負け組ゆとりの語り場

社会に取り残された男が日々を語る

PSVITAが来年で出荷終了 携帯ゲーム機という斜陽産業

一昔前はソニーのPSPかニンテンドーのDSかと比較される程、並び立っていた二大巨頭も時代の変化と共に消えゆく運命にある。

PSPかDSのどちらの派閥かということで争っていた時代は、今思えば携帯ゲーム機が華やかに栄えていた時代限定の事だったのだろう。

その二つはどちらも姿を消しつつあり、DSシリーズは3DSを最後にニンテンドーSwitchという携帯機体と据え置き機を合わせたものになり、PSPはVITAを最後に後継機の予定はなく2019年を最後に出荷は終了することが発表された。

 

そもそも携帯ゲーム機というものが日本特有の物であり、いわばガラケーのような存在だったのかもしれない。かつてゲームボーイが欧米市場を席巻した時代や、日本国内でも爆発的に流行った時代はどちらも裕福な時代だったことに加えそもそも本体価格が安かったという理由も挙げられる。

 

また携帯機が衰退していく背景においては、海外の場合は据え置きが主流である事、そして日本ではソーシャルゲームのようにスマホが主流になっていく事が存在する。

よく言われるがスマートフォンは万人が持っているゲーム機のような物で、そうなればゲームのためだけの機器をわざわざ手に入れようとは思わなくなる。スマホが普及したことと高性能化したことで、いよいよ役目を終えて姿を消す時が来たのだ。

 

自分個人の感覚としてはやはり携帯ゲーム機には思い入れがあり、なおかつスマホでゲームをするという感覚になれないので寂しい思いはあるがこれも時代の流れとしては仕方のない事なのだろう。

コンシューマー機のほうが好きな自分も、ではPSVITAを所有していて日常的にプレーしているかといわれればそうではないし、現状据え置き機も持っていない。

やはり現代人のライフスタイルにもうコンシューマー機は適合しない物になってきているのが現実だ。

お茶の間でテレビ番組を決まった時間に家族で見るという文化が衰退したように、かつてのゲーム文化もまた過去の光景になりつつあるのだろう。

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そもそも日本人の感覚としてクオリティの高い良いゲームをすることよりも、皆がやっているゲームをやるという感覚が強い事や、今の時代その良いゲームというのは敷居が高いものになっているため忙しい日本人の生活ではそもそもやる暇がないという現実もある。

カジュアルで手軽な方向に人が流れるという流れはもはや避けられないことだ。

 

実際自分もゲームをする習慣はほとんどなくなり受動的な趣味に移行しつつある。

熱量を持ってゲームに没入できていたのは昔の話であり、だんだんと少ない労力で暇をつぶせることを優先するようになってくるのが人間の悲しいところだ。

自分は見ていない物のここ最近話題のハイスコアガールというアニメでは、露骨に懐古趣味が描かれているようで、多くの人がゲームに熱中できていた時代を懐かしがっているのが現代日本の実態だ。

 

また一つそんな時代の終わりがやって来たのだろう。

DSが先に消え、後を追うようにプレーステーションポーダブルも消えていく。

現実問題としてただでさえVITAはソフトが少なく、その上手ごろな価格帯で無かった事は普及を阻害する要因になった。

その上、現代はスマホが必須とも言える社会になり、どうしてもコンシューマーの携帯機となれば3DSでも十分であるしスイッチは非常に流行っている。

かつてワンダースワンという幻のゲーム機があったのと同じで、いわゆる負けハードということになってしまったのがPSVITAの評価になるのだろうか。ありがとう、さようならPSVITA、とくにやったことなかったけど。

元々携帯ゲーム機というものが中途半端なニッチ産業で、代替品となるものが普及すればもう居場所はない。かろうじて残るとするならばスイッチが選んだ形式は上手い生き残り策だと言えるかもしれない。

ゲームという物は性能やスペック、クオリティではなく、アイデアやイメージ、そしてカジュアルさであることのまた一つの事例がPSVITAの撤退ということになった。

こうしてゲームを取り巻く環境も刻々と変化していくのだろう。

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