負け組ゆとりの語り場

社会に取り残された男が日々を語る

人生の目的は極上の美味い酒に出会う事である

ここ最近人生の虚無感と向き合う時間が多くなり、俺の人生って今後楽しいことあるのかなぁなんて思うことが増えている。

端的に言ってこれのために生きたいと思える希望が無い。

 

そもそも無欲で無気力で無趣味な人が現代は増えているわけで、楽しみが無く惰性で生きている人々に溢れている。

自分個人の趣味や欲望としても、欲しい物がなくなったとかやりたいことがなくなったとかそういうことが日常になってきた。

 

そこでいろいろ自分の心の支えとなる物を探していくと、やっぱり自分にはお酒だと気付く。

基本的に自分は飲めるときは安酒をごくごく飲むことが大半で、あまり美味しい飲み方や綺麗な飲み方を出来ていない。

そろそろ嗜むような上品な飲み方をする段階に来たのだろう。

 

ここで美味しいお酒の条件を考えてみたい。

1:良い空間、雰囲気、仲間と飲むこと

2:お酒自体の質や、何を食べるか

3:調整しながら飲む技術

 

「良いお酒」というのはある種の複合的な物であって、一つだけ良ければいいという物ではない。

一つ目の条件はまとめると「シチュエーション」という表現が適切かもしれない。

気に入っている居酒屋やバーで飲むと、家で独り酒をするよりは思い出に残る。

振り返った時いい酒だったなと思えるのは、そのお酒自体よりもどういう状況下で飲んだかということに左右されることが多い。

誰とどこで飲むかとか、何をしながら飲むかといった雰囲気作りが大事だ。

気の知れた仲間と外でバーベキューをしながら飲むとか、テラスで夕日を眺めながら飲むとかすると普通のビールや酎ハイも美味く感じる。

また一人酒であっても、最近は酒場めぐりのような番組が増えていて、そういうのを見ながら飲むと良い雰囲気を味わえる。

実はこういったお酒そのもの以外の工夫は改善の余地が大いにある。

 

二つ目は至極当然のこととして、お酒の質であったり、おつまみの食べ合わせであったりが問われる。自分の場合近所で市販されている安酒はあらかた飲みつくしていることで、ちょっと飽きているのかもしれない。

缶チューハイの味をちょっと変えたところで、所詮酔うための物でしかないので大きな感動は無い。ワイン、ビール、ウイスキー、日本酒、焼酎、果実酒など低価格帯の物は大体どれも一緒で、似た様なローテーションが続く。

 

そして底辺だと酒の肴は節約気味になり、最低限のスナック菓子などで済ませることが多くなる

安酒と最低限の食品を、虚しい人生を舞台に口にしたところで満足感は得られない。

 

つまりこの良い酒に出会うという旅が人生なのであり、「酒探し」を今後自分の人生のモチベーションにしていきたいと考えている。

酒ぐらいしか楽しみが無いなら、酒に本気に成っても良い。

個人的な事情としてここ最近、あまり果実酒を飲めていない。理由は単純で、コップや氷を準備するのが億劫だとか、そもそも手頃な値段でそれほど飲めないという事情もある。

 

自家用でいろんな果物と漬けている人をたまに自分は見るのだが、ホワイトリカーとの組み合わせでいろんな果物を試してみるというのは今後自分の楽しみになるかもしれない。

ウイスキーはコンビニの景品で普段は飲まない価格帯のものを手に入れたときはとてもおいしかったので、ワインや日本酒、焼酎と並んで奥深い世界だ。

ただワインは拘り出すときりがない。

それこそ某GACKTのようにワインセラーを作ったり、最高級の肉と食べたりとあまりにもお金がかかり過ぎる。

そりゃ高級レストランで、美味い肉料理を食べながら極上のワインを飲み、理想の異性と夜景を見ながら過ごせば楽しいに決まっているのだが、それが簡単にできたら苦労はしない。

 

さすがにワインを極める路線は厳しそうなので、自分で果実酒を漬けるとか、全国の地酒やクラフトビールを取り寄せるくらいの趣味が現実的な範囲内の目標だ。

もしくは単純に、大衆居酒屋や安めのバーをもっと巡ってみるのは新鮮な感覚を得られるかもしれない。部屋で独り酒よりはマシなので趣味としては十分に面白いし、一つ目のシチュエーションという条件も満たせる。

自分は「北酒場」という言葉に憧れがあるので、北陸や北海道で拠点を移して、現地の人しか知らないような場所を開拓していくのはありかもしれない。

 

三つ目の条件はもっと基本的な事であり、例えばチェイサーをなるべく飲むとか、そもそも飲まない日を作るとか飲む量を増やしすぎないとか基本中の基本だ。

結局気分が悪くなるかどうかや、二日酔いになるかならないかというのは、血中アルコール濃度の調整で左右される。

二日酔いで終わるとどんな良いお酒も台無しだとつくづく感じる。

日本人やアジア人の体質として、あまりお酒には強くないわけでその限界を超えない範囲でなるべく巧く飲む。

面白い話で、芸人のドランクドラゴン鈴木が「閉めにレッドアイを飲むと翌日調子が良い」と語っているのをテレビで見たことがある。

レッドアイというのはビールとトマトジュースを組み合わせたカクテルで、「そんなお洒落な物を飲むのはキャラじゃないと思われる」みたいな笑い話にしていた。

 

その話はともかく、最後にこれを飲んだら自分の中で調子が良いという組み合わせを見つけるのはお酒を飲むうえで必要なテクニックだ。

良いお酒の飲み方をしている人は、そういうのを実際の体験で覚えて行くのだろうし、科学的に解説されている本などからも知識を得ることもできる。

人間というのは誰しも年を取るので、いつまでも勢いに任せて飲んでいくわけにはいかない。

現実に誰かから教わる機会があまりない人間は、間違った飲み方を続けてしまう。だからこそ経験を積んだり、勉強したりする機会を増やしていかなければならない。

そういうお酒の話を研究していくというのも、今後自分の楽しみになっていくかもしれない。

 

そしてこれらの三要素をどうトータルで組み合わせるかというのも大事になってくる。

同じお酒でも、普段飲まない場所や違うシチュエーションで飲めば不思議と新鮮に感じることがある。お酒は味や質だけでなく、体験として何を得るかという事も重要だ。

いつもと変わり映えの無い空間で、ただ酔うために最底辺の安酒を飲んでいるだけだと、二日酔いの後悔を除いて本当に何も残らない。

そういう工夫をなるべくして、変化をつける努力が必要となるし、それを極めるというのは立派な趣味の一つだ。

よく料理にそこまで興味はなかったのに、良いお酒を飲むために、おつまみの作り方を覚えたという人がいる。

釣りに行って手に入れた魚をあてにして飲めば、総合的な体験として面白い。もはや自分で干物を作るまでになったという例もあるし、別の趣味と組み合わせるパターンも存在する。そこから広がっていけば、人生に飽きている自分の感覚も変わるかもしれない。

 

とにかくただ現実から逃避して酔う為だけのお酒というのは、根本的に何も解決はしないし先行きが無い虚しさに迫られるだけだ。

良いお酒を飲みたいという最後に残されたモチベーションからどう人生を広げていくかという試みは面白い。

 

よくやたらコーヒーや紅茶にこだわっている人を見かけることがある。

飲むものについてこだわり極めるというのは実は十分趣味と言える世界だ。

珈琲のためにカフェめぐりをしてる人はいるだろうし、最近インスタ映えばかりが持てはやされる時代にあえて豆の質にこだわったお店がうけているという話も聞く。

お酒の世界も焼酎や日本酒は産地や蔵元にこだわっている人は多いし、自分もその領域を目指し見るのも面白いかもしれない。書店に行けばお酒の本は多いし、利き酒をしたりソムリエのような資格もある。

 

そういった味や質ガチ勢になるのも良いし、自分の好みの雰囲気に合う居酒屋を見つけて常連客と仲良くなるという方向も楽しめる。作るのが好きなタイプなら果実酒を漬けたり、オリジナルカクテルを考案するという事も可能だ。

そろそろ最低限の安酒を飲むだけの生活もやりつくした感があるというか飽きが来ているのだろう。

とにかくどうせお酒以外に楽しみが無いのならば、お酒方面で新しい楽しみを見つけようと思う。

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