負け組ゆとりの語り場

社会に取り残された男が日々を語る

お酒を飲むと向上心が無くなり、意識が低くなる

人生に希望が無くなりやる気が削がれていくことによって、その虚無感、敗北感、挫折感を紛らわすようにお酒の量が増えていく。

また世の中でこれから生きていくことの途方も無さや面倒さを感じると、現実から逃れたくなる。

 

ハツラツとした希望を探そうとしても特にこれから人生で楽しみなことがそう簡単に見つかるかと言えば、なかなかそうはいかない。

 

そういった考えに行き着いてしまう程、お酒というものは人間から向上心を奪っていく。もちろん飲み方にもよるが、いわゆるアルコール依存症のような形でだらだらと飲んでいるとつくづく無駄な行為をしているなと思い、ただ疲れるだけでしかないと気付く。

 

さまざまなモチベーションが低下して、かつてあったような情熱も失われどうでもいいと言う感情に支配される。

一体何をしているのかという自己嫌悪感と共に気分の悪い時間帯が過ぎ去るのを待つ。本日はもうそろそろ潮時だとして早いところ、お酒は辞めている。

 

ただ同時に虚しさも押し寄せる。

確かに禁酒や断酒をしていると向上心が戻ってこないことも無いのだが、現実に向上心を持ったところで自分のやる事と言えばたかが知れている。

 

つまりお酒を飲もうが、飲まないでいようがたかが一人の人生に変化もないというか、まだ即自的な楽しみがある分、お酒を飲んでいる方が充実感を一瞬だけは得られる。

 

まだダイエットや筋トレなどの打ち込んでいる人を見れば充実感があるように見えるが、お酒を辞めたところで大して喜びも無いのが現実だ。

お酒を辞めて人生を前向きに生きていくといったところで、充実した幸せな人生があるわけでもない。

逆に言えばこれまで楽しみにしていたものが楽しめなくなったというのもお酒のせいなのかもしれないが、いずれにせよ同じく虚しい人生だけな今と変わらない。

 

自分の場合肥満ではないが、例えば筋トレと並行して禁酒を始めるという案もある。また読書や語学、創作に以前のように集中するということもできるかもしれないが、どうしても変化には時間が必要だ。

もちろん現実の人生を生きていかなければならないので、何かしらの努力は必要だが、その果てしなさであったり、限界が見えている感のようなものが虚無感を誘う。

また再スタートを切っていくだけのモチベーションや励みもないというか、ある程度現実を悟ってしまった感覚が押し寄せる。

 

人生など仕方ないから惰性で生きている人は世の中に溢れているし、湧き上がるような希望を持っている人の方が少ないだろう。

人生には手に入らない物の方が多いし、徐々に人は現実を諦めていく。

そんな時に即自的に一瞬だけでも幸福感を得られて、物足りなさが紛らわされるアルコールという快楽物質は心の隙間に入り込んでくる。

 

確かにそんな酒類に依存すれば向上心は低下するが、同時に向上心をこれから持ったところで何をするのかという途方も無さもある。

 

お酒を飲んでいない時のメリットを何とか探すのであれば頭が不快感に襲われない事や、後に陰鬱な気分になることが無い事、そして翌日起きやすい事と、浪費は避けられること。そして失っていたはずの楽しみを再発見する可能性が少なからずあるという事だろうか。

 

ただ少しの間辞めたところで、そもそも向上心や希望、期待感を持ったところで人生は無駄だという事を悟ったからお酒の深みにはまっているのだから、その時代に逆戻りしたところで特にやることも無い現実はある。

 

お酒の充実感は一時的と言えども強力であるがゆえに、代替品もまた見つからない。例えば風俗、ギャンブル、タバコなどに行ったところでやってることはそこまで変わらない。そうは言え、大体世の中そのくらいしか楽しみが無い人も多く、幸せじゃない人の方が多いくらいだ。

 

人生なんてそんなものよというか、特に意味は無い。

だからこそそれが虚しいし、今日は飲めるんだという日は何か変わり映えの無い日常の中に幸福があるようで嬉しい。

現実の範囲内で生きなければならないとするならば、その現実の中でそこそこ手に入りやすいのがお酒でもある。

それ以外の幸せはあまりにも遠すぎるがゆえに、近場にある物で満足する、それがまさしく意識の低い生き方だ。

 

お酒によって新鮮な感覚が鈍化しているのかもしれないし、鈍化しているから酒でしか効かなくなっているのかもしれない。いずれにせよ自分の中でこれからの現実を生きていくだけの希望や期待感、人生の楽しみというものが日に日に減りつつある。

ついにはお酒ですら無駄に思える日があるし、ただ疲れるだけだと虚しくなる時も増えた。

この虚無感を乗り越えるだけの精神的な強さと、その後を生きていくだけの希望や楽しみをどう見つけていくか。

ただ同時に惰性で同じことを続けていたいという甘えもあるし、こんなことを考えるのは酔いも冷めてきたときだ。

世間的には希望とされている物も、自分に縁がない物や手に入らない物であれば意味がない。逆に言えばそこに辿り着くための向上心をお酒が奪っているとも言えるという堂々巡りだ。

 

お酒はくだらない、ただギャンブルなどと同じでくだらないとわかっててやるのだろうし、そもそも世の中くだらない事の方が多い。

良い物だと思うから未練があるわけで、実にくだらないと思えば他の事も見つけやすくなる。ただそれが見つからないというのを何度も繰り返すのが人間の闇なのだろう。

ダイエットのリバウンドのような物で、禁酒するとそのぶり返しが来る。

こうして頭を整理してみるとお酒を飲むという事は心底くだらないと分かるが、逆にこれからの人生を冷静に考えるとそちらもまた虚しい。

お酒を辞めることもすぐにはないが、同時に小さな向上心を大切にもする。

そして時間をかけても希望を見つけや楽しみを増やしていく。