負け組ゆとりの語り場

社会に取り残された男が日々を語る

ロシア軍さん、シリアを兵器の実験場にしてウッキウキの模様

現在シリアのアサド政権を支援する形でロシアが関与しており、停戦の目途は立っておらずさながら地獄のような様相を呈している。

一度始めた戦争はなかなか終わらせることが難しい、かつて日中戦争が泥沼の戦争と呼ばれたのもそのためだ。

更にロシアは強硬策に出ており、ソ連がかつてアフガニスタンへの介入を行ったときの再来のようにも映る。

 

そんなロシアはシリアのテロリスト掃討を名目に数々の新型兵器を実践に投入し、性能実験のような事を現在も繰り返している。

 

ロシア下院国防委員会のウラジーミル・シャマノフはこう発言する。

 

「兄弟であるシリアの人々を支援する中で、200種類以上の武器を試験した」
「今や世界各地から、同盟国だけでなく非同盟国までもがロシアの武器を買い付けに来るのは偶然ではない」
「我が国の軍産複合体は、我々が誇らしく思えるロシア軍を作った」

 

日本の政治家がこんなことを発言すれば一発で首が飛ぶような発言の数々だ。

要するにこうして戦場で実験し性能を高めているから優れた兵器がロシアの軍需企業には作れる、それが輸出産業になっていると言いたいのである。

 

確かにそうだ、ロシアの兵器は軍事的な視点から見ても優れておりロシアの主要産業は軍需産業だと言っても過言ではない。ロシアがもっとも世界的に進んだ分野は軍事と宇宙技術であり、ここに関してだけは誰も異論を投げかけない。

ロシアという国は軍事技術を継続することが重要だという哲学を帝政ロシアの時代から今日まで維持し続けている。

 

むしろロシアはこれくらい過激でなければロシアらしくない、他国を兵器の実験場にしたことを誇るぐらいでなければ「おそろしあ」とは言えない。

ソ連崩壊後、資本主義国として西側の先進国になろうとしていたような時期があったがソ連はやはりソ連だ。もはや事実上のソビエト連邦復活と言っても過言ではなく、軍事産業全振りぐらいの国でなければロシアはかっこよくない。

 

ダークで怪しく、そして不気味で怖いところがロシアの魅力でもあり善良なロシアははまるでらしくないのだ。これぞ悪役であるべきで、中国人民解放軍を上回るレベルで畜生でなければならないし、優しいロシアなど逆に違和感がある。

悪の親玉はやはりロシアと決まっているのだ、そんな恐露西亜のファンがまさに世界中から兵器を買い付けにやって来る同盟国や非同盟国なのだろう。 

www.afpbb.com

 

またシリアを「兄弟国」という大義名分で重視しているのは、かつてソ連時代にキューバやルーマニアなどを衛星国として重視している事とも類似している。

新型戦闘機Su57をシリアに配備する計画もあるらしく、本気でアサド政権を同盟国として引き入れようとしていることがうかがえる。

 

なぜロシアがこれほど小国であっても同盟国に拘るのかと言えば、それはロシア人が内心他国からの侵攻を恐れているからである。

ロシアの軍拡は何も西側諸国から見れば侵攻を企図しているような不気味な光景に映るが、実際のロシアは実は非常に臆病な国なのである。

 

何度も国土を蹂躙されている経験があり、彼らの価値観からすれば影響力を高めるというのは防波堤を作るような物だと言える。

ロシア人が衛星国を作るというのは日本人が津波に対して防波堤を作るのと同じ感覚であり、日本人にとって自然災害が、ロシア人にとっての外国からの侵略だと考えればわかりやすい。

逆に日本は歴史上、本土決戦を行い他国に占領されたということがほとんど無いためこの感覚がわからないがロシア人にとっては何度も苦い思いをしたリアルな体験なのである。

Su57

仮にロシアンジョークがあるとするならば「日本企業は何度も食品の安全テストを行い、ドイツ企業は何度も自動車の走行実験を行った。一方ロシア企業は実戦で兵器の性能を試した。」というジョークも成立する。

 

ロシア式の品質改善=戦場で人間相手に兵器の性能を試すことなのだ。

国自体が極道であり、伊達に元KGB諜報員の柔道家がトップに君臨している国ではない。

 

そんな甲斐もあり、ソビエト連邦やロシアは定期的に傑作とも言える兵器や武器を世に送り出すことがある。

第二次世界大戦の勝利はT34、そして自動小銃の歴史や戦争の形態をも変えたAK47はその代表格だ。AK47は悪役やテロリストの銃だというイメージがあるが、それまで権力者が独占していた武器を革命家が手にすることができるようになったという意味では、数々の政権を打倒し歴史を変えてきた銃でもある。

どちらの見方が正しいかは断定することができないが、歴史には様々な見方が存在する。

時々謎の天才が現れ、そして基本的に独裁者が統治する、それがロシアの様式美だ。

そしてアメリカと対立するまでがテンプレである。

シリアがかつてのアフガニスタンになろうとしている今、いよいよロシアが再びソ連らしくなってきている。

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