負け組ゆとりの語り場

社会に取り残された男が日々を語る

日本が開発したステルス戦闘機X-2がちょっとダサい・・・

「心神」という言葉が日本の新型ステルス戦闘機開発で使われ始めたのはもう10年近く前の話だ。その時は「日本の技術で凄い戦闘機ができる!これで中国に対抗できる!」と血気盛んだったころの自分は思っていた。

 

その後例の民主党政権時代になり、予算が削られたのか開発が凍結したのか、とにかく紆余曲折を経て最近「X2」として形になったようである。

ヘリ空母を作り始めたり、イージス艦を増やしたり、そして10式戦車ができたり軍事ファンとしては結構楽しいニュースが続いている。

 

ただこのX2に関しては「心神」と聞いて想像していた頃とはデザインのイメージが違う印象を受ける。自分は軍事兵器に関してはわりと見た目重視なところがあり、その意味で中国のJ20の悪役感は結構好きだったりする。

 

X2がジムならば、J20はザクのようなイメージだろうか。ガンダムでジムが好きな人はX2でザク派はJ20の方が好きそうだ。ちなみに自分はガチのザク厨である。悪役感悪役陣営感が好きで、戦後では中国人民解放軍やソ連軍、そしてWW2ではドイツ国防軍が好きでもある。ゾイドなら帝国側で、ビーストウォーズならデストロン、WW1は同盟国、WW2は枢軸国だ。

サッカーもイングランドプレミアリーグや、ドイツブンデスリーガよりも南米やスペイン、イタリアのような殺伐としたラテン系の方に惹かれる。

ガンダムは当然ながらジオン公国、SEEDならZAFTを推している。

 

話が飛躍したが、ちょっとX2は他国の戦闘機と比べて若干かわいい感がある。戦闘機マニアはX2にそんな惹かれないのではないだろうか。おもちゃ感があるというかなんというか。

新幹線見たいなデザインをしてツバメみたいでかわいく、くちばしのように見える。

一方J20は重厚長大なデザインで見た目的には個人的に中国人民解放軍のJ20の方が好きだが、日本人としてX2に期待している自分もいる。

小型化技術や炭素繊維など日本の技術力が使われているようで、実証機という段階から進化していけば機体はできる。

 

家電等は追い付かれてるがこういう本当に最先端の技術力が必要なところではまだ他のアジアと差があるため、本気を出せばまだ凄い物は十分作れる。

日本の技術力や科学力が新興国に追い付かれているという話は事実だが、本当にトップレベルのものになるとやはり近代国家としての歴史の長さに差はある。

 

よく「中国や韓国のもので日本に作れない物はないが、中国や韓国が作れない物は日本にいくらでもある」と言われるが、こういった本当の技術力や科学力の底力のようなものはノーベル賞受賞者の数にも表れてる。

実は日本は社会構造の面では疲弊して終わりかけているが、21世紀になってからの受賞者数ではトップ3に入るほどの実力がある。

民間技術で追いついたと喜んでいてもこういうところでは差が出る。

 

それゆえに自分が常日頃から批判している超少子高齢化によって疲弊していく日本の姿が悲しいのだ。本当に凄い人はいくらでもいて、更にゆとり世代も実は個人個人ではかなり優秀な人がいる。数学オリンピックでの成績などはゆとり世代が過去の世代に比べて圧倒的に進んでいるという話も聞いたことがある。

 

そういう凄いエネルギーやポテンシャルが上手く発揮できなかったり、どうでもいいものに使われているという現代日本の構造がやはりもったいないように思う。

その内日本は学校や保育園、幼稚園よりも老人ホームが多い時代になろうとしている、それがどうしても寂しい光景に映って仕方がない。

X2

そういう悲しい話はともかく、X2がこれからどうなっていくかは興味深い。

実際は本気で量産するつもりはなく技術的な実証という側面が強くアメリカからF35を買うという最適解が存在するため零戦のように自国戦闘機が量産されるという浪漫は無いだろう。

 

1:米軍戦闘機を安く買いたい
2:ブラックボックスを減らしてもらいたい
3:機会があり、制約が無ければ日本独自で作りたい
4:世界の航空産業界への技術のアピール

そういったいくつかの側面や目的があって生産されたのがX2であるようだ。しかし日本に本格的な航空技術は存在せず、X2がそれほど凄い戦闘機かというとそうでもないのが実態のようである。

三菱がMRJとして民間旅客機を製造しようとしているがこれも必ずしも順調に言っているとは言い難い。

こういう航空技術は継続的な日進月歩とトライアンドエラーが長期的に必要な分野だ。

 

ちょっと前に個人的に近くの平和祈念館のようなところに行き、当時の物や航空機への浪漫を感じ取って「自国で戦闘機作るのやっぱワクワクするよなぁ」という感覚はある。それゆえに中国が隣でJ20を作ろうとしているのが羨ましくも感じる。

極右の国家主義者としては、時代遅れながらもそういう軍拡の浪漫のようなものにも憧れる。

戦闘機のデザインセンスやネーミングセンスで言えば戦前の日本の方が今よりは浪漫があるが、あまりかっこいい物を作り過ぎると平和主義者に批判されるのでコミカルでかわいい路線に行くのも戦後の日本らしくはある。

 

戦車は戦後の方がかっこよく、戦闘機と軍艦は戦前の方がかっこいい、銃火器も戦前の方が日本らしさはあるというのが個人的な考えだ。

戦車は戦後対ソ連政策で重視されたというのも背景にあるが、戦前は仮想敵国の英米に対抗するために海軍を重視していたのだろう。

戦後の航空自衛隊でもF2はかっこいいから、X2も頑張ればかっこよくなりそうだ。

 

ちなみに現代戦闘機に関して自分は圧倒的に東側派で特にロシア関連が好きでもある。

厨二病的センスでいうとベタもベタでSu47が好きで、次にMig29、そして王道のSu27が好みだ。

ユーロファイター、ミラージュ、グリペンあたりの西欧系や、F15、F22の米軍系は個人的にはあまり惹かれない。

 

結局よく言われるように最近の戦闘機があまりかっこよくないのは「ステルス戦闘機」になってるからで、デザインの幅がどうしても狭くなっていることは否めない。

更に各国で軍事予算が少なくなり、尖った実験的な事は徐々にできなくなっている。同盟や共同開発が最適解になっていて、軍事も均質化や平均化が進んでいる。

 

それで言えばそもそも戦闘機自体が「ミサイルを運ぶマシーン」になってきており、昔のような空中戦のドッグファイトや格闘戦は成立しなくなっている。更にそこに加えてAIが登場しており、模擬戦でAIが勝利したといような話も頻繁に聞くようになった。

「戦争から浪漫が無くなっている」というと平和主義者から怒られるけども、徐々に人間の力が必要なくなってきているのも事実だ。

 

それで言えば「銃が登場してから人間同士の戦い感が無くなった」と言っている人もいるわけで、その内パイロットみたいなものが消えてロボットや兵器を研究室で開発する人が主人公のアニメや映画の時代になっていきそうでもある。

100年後の未来人「昔パイロットっていたんだ、その頃想像できないなぁ」

エーリッヒ・ハルトマンが300機以上撃墜したとか、ルーデル閣下が化け物じみた活躍をしたとか、そういう話がどんどん昔のものになっていくんだろうなぁと思うと少し悲しい。

 

X2の話に戻ると有人ステルス機の飛行に成功してるのは米中露の3か国しかないため、今回のX2は実は結構凄い事でもある。実はステルス戦闘機では既に中国が先輩で、宇宙開発やスーパーコンピューターも徐々にトライアンドエラーを繰り返して成長している。

 

「中国は日本に比べて遅れている、いつも劣悪な物しか作らない」と油断している内に、彼らは何度でも失敗しながら先に進んでついには米中冷戦とさえ言われて世界の二大超大国になろうとしている。

日本でも既に「中国に敵わないのは当たり前」というムードが出てきたり、実際身の回りにある中国製品は確実に10年、20年前に比べてレベルアップしている。

実際自分が使っている電子レンジは中国製だが、これが本当に値段の割に使い勝手が良く自分の中にあった中国製のイメージは大きく変わった。

日本が中国に明確に勝てるものが「民度」という漠然としたものしかなくなってきて、「日本人は民度高いから」としか言えなくなるとそれはかなり虚しいことだ。

 

漫画も中国は独自発展しており、最近では日本産のコンテンツが好きなのは中国のオタクの中でも少し古い世代になっているらしい。これは韓国のK-POPが独自進化を遂げて、文化開放初期のように日本に憧れるという事が無くなっていることに似ている。

金大中大統領がそれまで規制していた日本文化を解禁したときは、あの反日国家の韓国で実は日本はかなりかっこいい最先端の物として憧れられていたらしいが現在では立場が逆転している。

 

別に日本のことを悪く言いたいわけではないが、その内本当に民度と治安ぐらいしかアジアに誇る物がなくなってくるという危機感は必要だ。

日本がX2をただの実証機として作って結局はF35を輸入して終わりとしているときに、中国は自国の技術力をつけるためにJ20を本気で量産しようとしている。

向こうは既にICBMを持ち、空母もついに自国生産に取り掛かった。

 

よくミリタリーファンの反応で「戦闘機は全然ステルスじゃない、空母のカタパルトを作るのは中国にはできない、戦車の砲塔がブレすぎ」という指摘を見かけるが、そういう粗探しをして勝った気になり自己満足している人が多い。

そうでもしないと自我が保てないというか、本当はもう中国に追い付かれていることをわかっていながら目を背けているように見える。

そういう現実的な見方に対して「反日だ」というのもレベルが低い。

確かに海上自衛隊は世界有数の海上戦力であり、明治時代からの積み重ねがありそう簡単には中国ですら追い付くことができない。

ノーベル賞の受賞者数でも圧勝していて本当に凄い事は日本の方ができる。

 

しかし戦闘機や宇宙開発、ミサイル開発、スーパーコンピューターなどの分野ではもう中国が上だと考えても不思議ではない領域に来ている。

ウサギと亀の話で、かつて亀のように謙虚だった日本人が今はウサギのようになっているようにも思う。

「日本凄いですね」と外国人に言わせている内に差がつけられるようになっている。

中国人は「水道水の美味しさと街の綺麗さと行列に並ぶことを褒めてりゃ日本人は喜ぶだろ」と思っているかもしれない。

何が言いたいかというと、中国人や中国軍を見下して現実逃避している内に彼らは本気で努力している。

 

囲碁でなぜ日本人が中国人に勝てなくなったかわかるだろうか。

中国や韓国の囲碁界では日本人に勝てば英雄扱いされるため、彼らは本気で努力するのだ。

「日本の囲碁は品格がある、中国や韓国は勝てばいいと思っている」と油断しているともう追い付き返せない状態になっている。

むしろ近代化以前は中国を尊敬して文物や文明を取り入れていたのが日本でもある。よく中国人の日本分析で「日本人は明治時代以降中国を上回ったという意識が強くなった」と語っているが1894年の日清戦争における勝利以降、日本人の中で中国を上回ったという意識が確立された。

 

一方で中国人は「第二次世界大戦で日本人に勝った」という認識を持っている。日本人の中でアメリカに負けたという意識が強すぎて、他の連合国に敗戦したという意識が希薄になっているのは事実だ。

戦後の経済競争ではしばらくの間日本は黄金時代を味わうが、ついにGDPで中国に追い抜かれて以降、どこか日本人の心が折れたようにも思う。

その結果中国人に街の綺麗さを褒められて喜ぶ精神構造が出来上がったのではないか。

「まだ民度では上だ」ということしか心の拠り所が無くなっている。

ついにはコンテンツや文化まで彼らは自国で作れるようになっている、韓国には既に上回られている現実もある。

 

「中国の兵器はまだ肝心なところでレベルが低い、韓流はゴリ押しだ」と言っているうちに本当に取り返しのつかない段階になるだろう。

そして超少子高齢化と共に滅亡しようとしているのが日本だ。

本当に凄い人もいて本当に凄い技術もあるが、それが上手く使われていない。

 

そもそも戦争が技術力を競う争いでないことはWW2におけるドイツが証明している。技術では確実にドイツが現代にも通用する最先端の事をしていたが、結局彼らは戦争の勝ち方を誤った。

「戦いには負けたが試合内容は良かった」というのはスポーツでは通用するが戦争では通用しない。

 

「中国脅威論」は昔は笑われていたが、今はもう追い付けないと諦めている日本人も多い。あれだけの経済規模があり一党独裁で自由にできるというのはどうしても日本では対抗できない部分はある。

サッカーでも本当に最近の中国リーグのバブルは凄く、世界的有名選手が続々と移籍しているがあまりそういう報道もされずサッカーファンしか知らないだろう。

スポーツ=野球だと思っている日本人はこの現実を知らない、野球中国代表が侍JAPANより弱ければそれで満足してしまうのだ。サッカーもまだ中国代表は日本に遠く及ばないが「日本は中国より優れている」という話は徐々に通用しなくなるだろう。

民度にしろスポーツにしろ、日本人が中国に勝てる分野にしか目を向けなくなっているように思えてならない。

 

自分が愛国主義者として血気盛んだった中学、高校ぐらいの頃は某大鑑巨砲主義で見かけるような右翼少年だったが今はそういう時期は終わり「もっと現実みないとガチでヤバい」という感覚になっている。

 

中国を見習うべきなのはやはり自国生産に拘っているということだろう。

かつてフランスが徹底的に自国生産に拘っていたが、自国生産でなければ本当の力は付かないという意識が今の中国にはある。

元々ソ連に影響を受けた社会主義国だったが中ソ対立を経て、独自の路線に進んでいくことになる。時として大躍進政策のように大きく間違う事もあったが、着々と米国に並び立つ存在になろうとしている。

 

そういうトライアンドエラーの精神は大事で、アメリカからF35買って終わりというのも少し寂しくはある。

戦闘機はアメリカや周辺国との関係など国際的な事情があるというのは仕方ないが、零戦や隼を作っていた頃に比べると物足りないというのはある。もちろん財政の問題など本当にいろいろなことがあり単純ではないし、小銃や戦車はしっかりと自国生産してはいる。

今の情勢では問題ないが数十年後かなり大きな差になりそうな予感はある。

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少し前にイギリスと共同開発という話があったが、今の時代単独開発はコストが膨大なため利害が一致する国と同盟組むのがスタンダードだろう。

アメリカは全部自国でできるから本気で相手にしてくれないし不平等条約みたいなもので、立場が似てる国同士で組む方がいいと考えたこともある。

 

「島国同盟」「日英同盟」というわけではないけどもイギリス人が本気出したら変態兵器が生まれるため変態の国同士いいものを作りたいとも想像する。この話は結局アメリカを入れて共同開発という方面で進んでいるらしいが、完全に日英だけで本気で戦闘機を作ったらどうなるのかというのは見てみたい。

ドイツはもうこりごりであり結局参考にした方がいいのはいつもイギリスで、日英同盟を組んでいた頃が日本の全盛期だった。

イギリスはいつも勝っているため立ち回り方は本当に見習うべきだろう。

結局ドイツに本土上陸されていない一方で、フランスは最後ちゃっかり戦勝国気取りするだけでいつも本土は滅茶苦茶になっている。

EU離脱で欧州で孤立したイギリスと日本が急接近するというオリジナル戦史的な物も面白そうだ。

 

イギリスも軍事的には中々面白い国で変な兵器ばかり作っているが、いつも新しいことを始める凄さはある。世界最初の戦車はイギリスが開発しているように突拍子もないことをやるイギリスと改良がうまい日本は相性がいいかもしれない。

 

今のイギリスは昔のような大英帝国ではないが、クールジャパン政策も実はクールブリタニア政策を模倣している部分がある。

結局何だかんだで今もワンダイレクションのようにイギリス人のアーティストは人気で、イングランドプレミアリーグは世界で最も興行的に成功しているリーグでもある。

WW2でも「英国面」と言われながらスピットファイアのようにガチ有能兵器も作っていて、戦後のアサルトライフルL85はネタ小銃だがL96はガチ有能狙撃銃でもある。

 

ただ今のイギリスにそれほど優れた技術力があるのか、そしてイギリスは本気で軍事に力を入れる理由がないというのもある。

ソ連が無くなった今、中国への対抗は体力のあるアメリカにやらせればいいと考えていているのではないか。この前ロシアとかなり核問題で非難し合っていたが結局あれはどうなったのだろうか。

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イギリスの上手さというのは結局「立ち回り」の狡猾さであり、実はサッカー大国やワールドカップ優勝経験国に見えて強豪を気取っているがイングランド代表はそこまで強くない。

もはや彼らのPK戦の弱さはネタの領域であり、EURO2016でもサッカー選手より火山の数の方が多いと言われるアイスランドに敗北して大会から姿を消している。

「いつも期待を裏切る」のがイングランド代表であり、サッカーの世界でイングランドに期待することは最もやってはいけない事の一つである。

 

そんなイングランドのプレミアリーグがなぜあれほど成功しているのかと言えば、エンターテイメントとしての盛り上げ方や広報が上手いからという言葉に尽きる。

イングランド人選手が凄いわけではなく、世界中から様々な国選手を集めるのが得意で彼らは外国人選手を使って自国のフットボールを盛り上げている。

 

つまり今回戦闘機における共同開発というのも、日本の技術力を使おうとしている感はある。陸上やオリンピックなどでもイギリスは強いが彼らは移民系の選手を上手く使い結果を出している。

外国を使うのが上手いのがイギリスであり、外交上手という言葉に尽きる。

逆に外交下手は日本は持ってる能力をイギリスに使われつつ、こちらもイギリスの権威を上手く利用するぐらいの狡猾さがあっても面白いかもしれない。

結局イギリスに利用された日露戦争や第一次世界大戦は勝利して、大局観の無いドイツと組んだ時は敗戦した。

イギリスが持っているのはインテリジェンスと「イギリス」という格調のあるブランドなんだろうなと自分は考えている。MI6のような諜報機関、BBCのようなメディア、そして英語という世界共通の言語、更にイギリス王室という世界が興味を持つ唯一の王室文化にある。

日本の天皇制はある意味日本人しかその価値をわからない独自の価値観があるが、イギリスは上手く王室を国際的なコンテンツに変えたというのは実はあらゆる国防に投資するよりも回り回って自国の安全保障に貢献している。

 

イスラエルが「核兵器持ってるか持ってないかそれは言わないけど、まぁあると思ってよ」と暗に言ってるのと同じで「イギリス攻めたらヤバイ」というのが既に国防になっている。

かつてのように世界に冠たるロイヤルネイビーを揃えてという時代ではなくなり、ソフトパワーの時代になっている。

それで言えば実は日本も結構ソフトパワーを重視してる国でX2や10式戦車を大量配備するよりも「日本攻めたら世界のアニメオタクと日本食愛好家が怒る」という文化的側面の方が実は国防に大きく役立っている。

イギリスがブリティッシュ・インヴェイジョンという最大の国防力を備えているならば、日本はオタク文化というのが実は自衛隊以上に日本を守っている可能性がある。

 

昔イラク派兵の時に日本の給水車か何かにキャプテン翼のイラストを描いたら全然攻撃されなかったという話があるらしく、世界で最も有名な日本人サッカー選手「大空翼」の存在は本田圭佑や香川真司よりも大きい。

X-2よりも実はX-JAPANの方が日本の価値を高めている可能性さえもある。

 

結局ガチで軍拡することがコスパ悪い時代になってきていて、零戦や隼開発してワクワクしてた戦前の日本人の感覚を現代人が味わう事ってもうないんだろうなという現実がある。

そういう軍拡のワクワク感というのはアニメ作品内でやって強い日本を創作内で描くことのほうが最も効率がよく平和的な最適解だという可能性はある。

 

「このままでは中国の軍事力に差をつけられる!」と前半語っておきながら、「軍事力で本気で対抗しても中国に勝てないのは当たり前」という考え方に行き着く自分がいる。

やはり日本が見習うべきなのはイギリスのスタンスなのかもしれない。軍事開発のような本当に国家体力が必要な事は文化方面で力を入れていく必要があるのだろう。

それで言えば軍事も文化も世界最先端で両立できるアメリカはやはりチートだ。

中国やロシアは軍拡一筋で、日本やイギリスは文化方面、そしてどちらも行うアメリカという構図だろうか。

 

自分は軍事評論家ではないため良くわからないのが正直なところだが「ステルス戦闘機同士の戦闘」というのは今後どうなっていくかは未知数だろう。

WW2のようにドッグファイトが頻発するようなスタイルになっていくのだろうか。

「ステルス機のデザインは個性無いからかっこ悪い」といいつつ「空戦がミサイルゲーになるとつまんねぇよなぁ」という感情でステルス機に期待している自分もいる

現状ステルス戦闘機を実戦配備している国が非常に限られているため、実戦データがまだ存在しない。

 

まさに第二次世界大戦まで全金属製のレシプロ単葉機同士の本格的な戦闘というのは発生しておらず戦争中に様々な技術革新が進んでいったような話で、軍事技術は戦闘の中でデータが得られ発達していく側面がある。

正直なところ軍事オタクでさえ「ステルス戦闘機同士の戦闘がどうなるかはやってみないとわからない」という答えに行き着くのではないだろうか。

elkind.hatenablog.com

第一次世界大戦や第二次世界大戦で様々な技術が登場し戦争の形態が変わっていったように、仮に第三次世界大戦が起こるのならばステルス戦闘機やステルス艦の実戦投入、そしてAIの発達も含めて様々なことが起こりそうではある。

 

戦争にロマンを求める不謹慎な軍事マニアとしては列強の個性のようなものが次々と登場して欲しくはある。第二次世界大戦が面白い理由は当時の列強が本気で軍事に力を入れて全面戦争をしていたからだ。

「戦争で領土奪い合う事は今時コスパが悪い」ではちょっと寂しい部分がある。

自分が中国に複雑な好感を抱いているのは、今時そんな帝国主義っぽいことをしているところに惹かれていることが理由かもしれない。

それで中華人民共和国が増長すれば日本の方も危機感を持つように思うし、それで戦闘機開発が進めば不謹慎だが自分としてはワクワクして面白い。

 

その内ドイツもEUを完全に掌握してドイツ第四帝国を作り、ユーロファイター=実質ドイツ軍の戦闘機みたいになればルフトバッフェの再来、そしてメッサーシュミットやフォッケウルフのような戦闘機が登場するかもしれない。

列強が独自の戦闘機持ってる方が個性と浪漫があるというと、平和主義者には何を考えているんだと説教されるだろう。

 

そして仮に日本が戦闘機開発を進めるなら、いずれ「変形機能」も欲しいよなぁと考えている厨二病な自分もいる。

バルキリーやZガンダムやユニオンフラッグのような感じも期待せずにはいられない。

 

ステルス性と変形機能は相性が悪いため、結局ミサイルを超える物を作らなければ浪漫ある世相はできない。ミサイルがすべてをつまらなくしてる、というミサイル大嫌いマンとしてはミサイルよりレーザーやビーム兵器開発に向かってほしいと思っている。

第二次世界大戦のように浪漫ある航空戦やってた時代に戻るべきで結局そういう航空戦やってたのは朝鮮戦争あたりまでなのが寂しい。

 

しかしいずれにせよ日本はこうしてX2を開発した。

戦前の日本もいきなり高性能の戦闘機を作り上げたわけではない。ようやく日本の航空産業が21世紀に入り本格化し始めた。

かつての心神計画がこのような形に結び付き、MRJが開発されようとする今、これからの日本の航空産業が同発達していくか、その行く末を見守りたい。