負け組ゆとりの語り場

社会に取り残された男が日々を語る

酒を飲んで楽しくなってもそれは続かない

禁酒生活を始めてからしばらくたったが正直に言って順調ではない。

朝起きて真っ先に酒が欲しくなったり昼間から飲んだりする機会は減ったが、それでもやはり飲むのは辞められない。

飲まない日や飲む時間を遅い時間帯にできた日などが少しあるくらいで、相変わらず変わっていない。

地道な進歩なのか、停滞なのか判別もつかない曖昧な日が続いている。

現状を表すならば禁酒や節酒を意識し始めたという段階に過ぎないのが自分の生活の実態だ。

 

禁酒を始めて最初の2日間は達成することができたが、翌日すぐにお酒を買いに行き反動のように飲んでしまった。

更にその時に買いためた酒類がもうすぐ切れかかっているためどうしようかと迷ているのが今日である。

スーパーのお酒コーナーに久しぶりに行ったのだが、それだけでテンションが上がりワクワクしていた自分がいた。お酒コーナーはなぜあれほどワクワクするのだろうか。

 

子供のころはスーパーや量販店に入れば真っ先にお菓子コーナーやおもちゃ売り場に行っていたが、大人になるとお酒コーナーに来た時が一番テンションが上がる。夢のような空間が広がり、いつかそれらを買い占めることを想像する。

まるでこの場所にあるおもちゃとお菓子を全部手に入れたいと願う子供のように、お酒の国に行きたくなる。

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禁酒2日目に考えたのは「妥協案」だった。

つまり今までの昼間から大量に飲む生活を辞め、寝る前に酎ハイを2缶、もしくはロング缶ならば一本にするならば経済的負担も1日200円程度に軽くできると考えた。

それを守るという約束で買いに行ったのだが、案の定「あれば飲む」という状態に陥り予想以上に早く買いためたものを切らしてしまった。

早速買い足しに行こうとしている自分がいるのだが今は自制している。

 

やはりお酒を飲んで楽しくなっても仕方がない上に、それは続かない。

「今お酒を飲めば楽しくなれる」というポジティブなことを考えがちだが、実際にはそう長く続かず結局後から辛くなるだけでしかない。

とにかくこういったアルコール依存対策として重要なことはテンションが上がってこない塞ぎ込んでいる状態に打ち勝つ事でもある。

安易に気分を盛り上げるために何も考えずに酒に頼ろうとしてはまた同じことの繰り返しだ。そして現にここ数日禁酒を決意したにもかかわらず同じ過ちをしてしまった。

 

また楽しくない状態の時にどう気分を変えるかという工夫もしていかなければならない。

今の所もっとも効果があると感じたのが「読書」である。

何もすることが無くただ気分が上がってこない時には、読書をすると時間を上手くやり過ごせることに気付いた。テンションが盛り上がらない状態があることや人生が楽しくないことをまずは受け入れないといけない。

「今楽しくないのは仕方がないこと」だと自分に言い聞かせてストイックに努力したり自分で楽しくする方法を工夫しようする必要がある。

 

お酒に依存してしまうのはメンタルが弱いからでもある。

自分で楽しくする術を考えて、そして精神的に辛い状況にもタフに挑もうとすることが大事なのかもしれない。

少しずつだが今の自分はお酒が入っていない状況を増やすことはできるようになってきた。昨日も最後まで飲まずに一日を終えられる寸前にまでいったため、昼間飲まないということはできるようになりつつある。現に今も飲んでおらず残りわずかにある酎ハイも冷蔵庫に入れてないしあまり飲みたいとも思っていない。

この記事を書いている間に少し冷静になり突発的な飲酒欲求も収まってきた。

こういった禁酒日記を少しずつつけることも助けになるかもしれない。

禁煙やダイエット人気などはネットによくあるが、お酒も同様に自分の中で記録をつけて少しずつでも進歩してっている実感を得ることが助けになる。

 

これまで酒が埋めていた心の溝を別の何かで代替していかなければならない時期に来たのだろう。やはり健康の面でも飲まないに越したことは無い。また現実的に貯金も少なくなってきていることは事実だ。

 

繰り返しになるが、そんな絶望の状況において読書をする習慣を取り入れることは今の自分の心の支えになっている。

自分がまだお酒を知らなかった頃に読んでいた思い出の小説を懐かしみながら読んでいるのだが、それがとても面白いため、つまらない毎日に一つささやかな楽しみが加わった。少しでも何か心の支えになる物があるというのはお酒しか楽しみがなかった生活を変えてくれる。

今までならお酒を飲んで盛り上がろうとしていた状況で、黙々と静かに小説を読むことを選ぶようにはなってきている。

 

お酒を飲んでテンションを上げることは長く続かない、結局飲みすぎて頭が痛くなるだけだ。

静かに小説を読んだり絵を描いたりする事は地味だが、長く続くため「省エネスタイル」ともいえる。

お酒を飲むのはいわばハイオクの燃料を入れて大排気量のスポーツカーを高速で走らせるようなものだ。

一方お酒を飲まず地味なテンションでいるのは軽自動車をレギュラーで長時間、制限速度内でゆっくり走らせるようなものである。

 

今まで自分はアルコールというガソリンを燃やし大排気量の車で最高速で走ることに慣れ切っていたため、お酒が無い状態の刺激の無さやテンションの低さに耐えられなかった。

スポーツカーで走り回ることは楽しいかもしれないが、これからはそんな生活から引退して軽自動車でゆっくりと走るしかない。

これは例えに限らず、実際に高級車を維持できなくなったらそれを売って、安い中古車に乗り換えてまたいい車を買えるように頑張るという話は良く聞く。

つまり今の自分はお酒を一時的にやめて、しっかりと元の生活に軌道修正して今度は更にいい酒を飲めるように頑張る必要がある。

 

安酒を肴も無しで飲んでいたら体調も悪くなる上に楽しくもない。

それよりはいつか高級料亭で最高級のお酒を味わうことを夢見て、今ストイックに努力をした方がいい。

 

こんな底辺生活をいつまでも続けていてもジリ貧になるだけだ。

そんな人生のために生きているわけじゃないし夢もまだ捨てたわけじゃない。

「これでいいのか」と問い詰めることがこれからの人生の分岐点になるだろう。

酒を飲んで今この場しのぎの楽しみを得ても仕方ない。

今飲むことは何も幸せを生み出さない、よし、また禁酒生活を再開しよう。

負け組の底辺を脱却して人生を逆転する、そのためにも今はお酒とは縁を切らなければならないのだ。

少しずつだが進歩していきたい。