負け組ゆとりの語り場

社会に取り残された男が日々を語る

なぜアイドルオタクはスキャンダルに懲りないのか

今回の須藤凛々花の結婚発表の件で須藤を批判した他メンバーの評価が上がるという現象が起きている。

例えば渡辺麻友は好感度が上がった一人であり、 須藤を批判した高橋朱里や真面目に頑張ることを公言した岡田奈々は評価を上げている。

 

典型的な「自分の推しだけは大丈夫」と考えているパターンであり、相変わらずアイドルオタクは懲りていない。

「女性アイドルは信用ならない」という方向に行くのではなく、推し変する方向に行くのだからアイドルの深みにはまっている人は抜け出せないのだろう。

 

須藤凛々花のファンも直前までは「りりぽんは大丈夫」みたいなことを思っていたが結局は裏切られた。自分もAKB48関連が好きだった時期もあり「自分の推しだけは大丈夫」という心理はわからなくもないが、今回の須藤の件で他のメンバーを評価するという方向に行くのが今は不思議で仕方がない。

 

渡辺麻友も口の堅い彼氏がいるだけありお互い恋愛が発覚したら困るという利害関係が一致する相手を選んでいるだけなのである。そう考えたとき大物ジャニーズである可能性が高く、渡辺麻友がしっかりとしたアイドルだと考えも無駄でしかない。

 

結局のところ「擬似彼女」としての役割をアイドルに求めることをどう取られるかという問題であり、どうしても擬似彼女が欲しい人はいくらスキャンダルがあっても結局変わりを求めてしまうのかもしれない。

自分の場合は「もうアイドルに擬似彼女の役割を求めても仕方がない」と考えているが、握手会に実際に行ったことがある人はその沼から抜け出せないのだろう。

そもそも自分はAKBオタク時代も擬似彼女であることを求めていなかったし、握手会にも行ったことがなく基本的にライトなファンだった。グッズもほとんど買わず総選挙にも投票せず典型的なお茶の間ファンでしかなかった。

 

それゆえに本当は握手会に行った人のことがわからないし、握手会がどんなものなのかもしれない。行ったことがある人は本当に彼女のように感じてしまうのかもしれないし、自分のことを覚えてくれたらもうその子が好きで仕方がなくなってしまうのだろう。

結局スキャンダルが起きれば粛々と推し変し、次にサービスの良いメンバーを見つけるだけでありAKB48や握手会アイドルというシステムからは逃れられないのかもしれない。

それだけ現代の世の中で彼女を見つけられない人も多く、その心の空虚感を満たすために握手会に足を運んでいるのである。

 

自分の場合ガチでお金もなく彼女もいない真の負け組だが、握手会に行く財力があるなら普通に彼女を作る努力でもした方が良いのではないかと思う一方で頑張ったところでアイドル並の彼女ができる確率はそう高くはない。

少なくともアイドルの握手会にいく層がお金を得たところで、アイドル並の彼女が作れるわけでもない。それでもそういった彼女が欲しいから握手会に行き擬似彼女としての役割を求める。

そしてアイドルに熱中しているときは自分に彼女がいない事がどうでもよく感じるのかもしれない。

 

アイドルにスキャンダルが発覚し裏切られたら、もう金輪際やめてちゃんと恋愛をしようとする思考に持って行けるだけまだ普通の感覚の持ち主なのだろう。

アイドルと言ってもいろんなメンバーがおり一括りにはできない。探せばまた恋人感覚を満たしてくれるメンバーが見つかるかもしれない、そう彼らは思っている。

 

更に言えばお金もなければ彼女もできない層がネットやテレビでアイドル見ることは結局何も失うものがないのである。どうせお金もかけずタダで手に入る情報で楽しんでいるのだから、実質的にそれほどダメージはなく推し変をするだけで問題はない。

例えば今回の須藤凛々花の結婚騒動でも本当にダメージがあるのは握手会や総選挙にお金を使っていた層であり、在宅ファンは推しメンさえ変えれば特にノーダメージなのである。

「変わりはいくらでもいる」という状況であり、また新しい推しメンを見つければいい。これまで応援してきたことで損をしているわけでもなければ、新しく応援することに追加費用が掛かるわけでもない。

そういったライト層は懲りるも懲りないもなく、そこまで入れ込まず適当に応援しているだけなのでスキャンダルが起きればまた推し変すれば何の問題もないのだろう。

 

そして握手会に行っている人も、じゃあ何か別に孤独を癒してくれるコンテンツがあるかと言えばそう簡単には見つからない。キャバクラに行けば良いと言っても、アイドルのキラキラ感が好きという人にとってはキャバクラでは満たすことが出来ないものがあるのだろう。

 

「もう異性のアイドルに入れ込むことは辞めよう」と思える人は実際の所そこまで入れ込んでいなかった人であり、本当に握手会や現場のコンサートなどを知っている人はもうやめられないのかもしれない。

「もういい加減懲りて辞めればいいのに」と思う自分は、結局のところコンサートにも行ったことがなければアイドルと握手したことがない、それどころか芸能人もリアルではほとんど見たことがない。

なんとなくかわいいから見ているだけのお茶の間層と、本気で恋愛並のモチベーションでやっている層との認識は異なる。

 

それは言ってみれば自分がお酒をやめられない事と似ているかもしれない。どれだけ飲んで、どれだけ気分が悪くなっても結局また飲む。お酒を飲んだことがない人やそれほど飲んでない人からは「なぜわざわざ嫌な思いをするために飲んでいるのか」と感じるかもしれないが、その魔力にとらわれた人間はどれだけ後悔しようがまた飲んでしまう。

きっとそれと同じことなのだろう。

もう理性では判別がつかない状態に陥っており、中毒になっているのだ。

傍から見れば依存している人の事は理解できないが、当の本人はもうそれがなければやっていけない状況に陥っている。他人が依存しているものは部外者から見たときに理解できない、しかし本人にとっては重要でありそれをやめるということはありえない。

アイドル文化もきっとそういったものなのかもしれない。

他に変わりがない、 ただそれだけのシンプルな真実があるのだろう。

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