負け組ゆとりの語り場

社会に取り残された男が日々を語る

日本人にとって中国語は本当に必要なスキルか?

中国語という言語は世界で最も話者が多い言語の一つだと言われている。中国語が使えれば人口14億の中国人を話せるようになり、世界中の華僑と親密な関係を築くきっかけになるだろう。

これから中国語の話者は更に右肩上がりで増え続け世界に対する影響力は拡大するはずだ。

更に言えば中華人民共和国や台湾など日本の隣国としても中国語圏は存在し、彼らとの関係はこれからより重要になるだろう。シンガポールやマレーシア、インドネシアにも華僑は多く存在する。

英語やスペイン語、フランス語よりよほど身近に通じる人々がいるのが中国語である。更に言えば中国は英語が通じる人がそれほど多くなく、これから可能性にあふれる中国語で何かをやりたいならば中国語が必要となるだろう。

 

しかし自分はこのような状況でも中国語を勉強しようと思ったことは無い。

それがまさに「中国語は日本人にとって必要なスキルなのか」というテーマである。

なぜ自分が中国語を勉強しないかというと、まず最大の理由は日本人が中国語を使えるという事にそれほど需要が存在しない事が要因になる。

現実的なビジネスツールとして考えたとき、わざわざ中国語を勉強するぐらいであれば英語を極めたほうがよほど有効である。何が効率が良いかという実利主義の見地で言えば素直に英語を勉強すること以上の利益は見込めない。

中国文化にも詳しく中国や中国人が好きで、中国で独自にビジネスルートを開拓して行ったり中国企業で働くことを目指すほどの親中的な野心家ならば中国語は有効なツールとなるだろう。

 

また中国語は「とりあえず使えたら役に立ちそう」という軽い動機で習得できる程簡単な言語ではない。基本的な事実として中国語の習得は日本人にとって非常に難しく、発音が最も大変なことだと言われている。そして漢字もそれほど共通ではなく同じ漢字を使っているから勉強しやすいというのは幻想に近い。

まだフランス語やスペイン語のほうが英語を勉強した経験が生きると言っていいだろう。実際自分はスペイン語を勉強中だが、英語の勉強経験が非常に役立っている。「漢字ができるから中国語を勉強する」という動機ならば「英語ができるからフランス語やスペイン語を勉強する」という事の方がよほど簡単である。

 

更に言えば中国人とのコミュニケーションにおいては「日本語ができる中国人を雇ったほうが良い」という基本的な事実が存在する。日本語がハイレベルでできる中国人は大勢存在し、わざわざ日本人が難しい中国語を懸命に習得しなくても中国人の通訳を雇ったほうが結局時間と予算の節約になる。

 

ただこれは現時点での話であり、もしかしたらこの状況は変化するかもしれない。

例えば今の日本社会の状況を見ていると、将来的に日本人が中国に出稼ぎに働きに出なければならない時代がやってくるのではないかとも思わせられる。

日本で働くよりも、中国語を使って現地で働いたほうが裕福な暮らしができ、高額な報酬が得られる時代が来るかもしれない。まるで少し前まで中国人が日本で働いたほうが母国より良い暮らしができていたように、今後は日本人が経済的な理由で中国を選ぶ時代になるのではないか。

仮に中国がアメリカのレベルに比類する存在になればわざわざ遠いアメリカに行かずとも、近場の中国にアメリカ並みの働き場所がある時代が来るかもしれない。

今後の中国の発展や日本の衰退によっては現代の考え方は変わるかもしれない。

言語というのは力を持っている国の言語が支配的になるのが歴史の常であり、これから中国語の重要度が上がることはあっても下がることは無いだろう。

いつまでも「日本語の出来る中国人がいるから問題ない」と胡坐をかいていられる時代が続くとは限らない。

 

もう日本に一生い続けるだけでは人生の先行きが見通せない時代になり、日本に最も近い大国である中国はメジャーな行先になるかもしれない。

今の所中国人の方が日本語を重視しているが、その内立場が逆転し日本人が中国語を重視しなければならない時代が来るのではないか。

中国自体が徐々に発展し日本人も暮らしやすくなっており、東京や大阪レベルの都市がいくつも存在するほど発展してきている。華やかな暮らしはもしかしたら中国にあるかもしれない。更に意外なことに中国人は親日派が多く、比率ではなく人口で換算した場合で言えば実は世界一の親日大国でもある。日本文化最大の理解者でもあり、日本語を学びたいと思っている中国人は多い。

「ネイティブな日本語を中国人向けに教えることが得意な日本人」というのは実はもっと潜在的な需要があるのではないか。ネイティブな日本語を教えたいと考えている中国人のエリート家庭はもしかしたら専属の家庭教師を雇いたいと思っているかもしれない。本物の日本語を学びたい中国人にとっては「日本語ができる中国人」よりも「ネイティブ日本人」の方が良いのではないか。

そういった独自のルートを探していけば中国というのは大きな可能性があるだろう。

 

とにかく中国語を取り巻く環境は日々刻々と変化しており、今日正しかったことが明日も正しいとは限らない。常に定説は変化する可能性がある。

はたして中国語を日本人が学ぶ価値はあるのか、その答えは今も明確ではない。

中国語に関する動向はこれから日本人が真剣に議論していかなければならないテーマだろう。もはや中国に関する問題は他人事ではない。

世界最大級の大国や言語が間近くに存在することは紛れもない事実であるのだから。

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