負け組ゆとりの語り場

社会に取り残された男が日々を語る

トランプは北朝鮮に攻撃されることを待っている?

アメリカのトランプ大統領は一見馬鹿に見えて実は賢い。シンプルな言葉を使うのもその言葉を使えば支持率が高まるからだろう。頭がよくなければあれほどの地位を獲得することはできず実際難しい話をしようと思えばいくらでもできる。

実は難しいことを難しくすることは簡単で、難しいことを簡単にする事のほうが難しいのだ。

 

そういった歴戦のビジネスマンであるドナルド・トランプはどういった行動が適切か本能で理解している。これまで勝ってきた人間というのは「勝ち方」がわかっているのだ。たとえば今回の北朝鮮とのチェスはある意味北朝鮮を誘い出すようなやり方だ

アメリカ合衆国の歴史を見たときに先に攻撃させることで自分たちは「悪に攻撃された正義」という立場を演出でき、思う存分「悪の征伐」に舵を切れる。

古くは日本の真珠湾攻撃、そしてベトナムにおけるトンキン湾事件の捏造、そして21世紀に入った後の中東情勢の一連の動きだ。

明確に言うならばアメリカは悪役を作り出すことで国民を煽動してきた歴史がある、それは彼らの伝統的な手法だ。世界的なメディアを保有することができている国の特権である。やはり戦争は情報を支配したものが勝つ、そしてアメリカ人のトランプはそのことを本能で熟知している。

 

今回トランプ政権やアメリカが北朝鮮への制裁にいまいち本気で踏み切れていない理由はもしかしたら北朝鮮に先制攻撃をさせようと誘い出しているからではないかとすら邪見してしまう。

仮に北朝鮮が一回でも暴発しことをしでかせばトランプやアメリカ政府は小躍りして軍拡を進めるだろう。「やっと戦争ができる大義名分ができた」とその日はパーティナイトになる。

巧妙に追い詰め真珠湾の再現を狙う、それがアメリカの狙いだろう。

まるで陰謀論者のような言い方だが、世界情勢をこれから見ていれば徐々にそうなっていくだろう、素直にアメリカの言い分を信じる方が純粋だ。北朝鮮による先制攻撃はいわばアメリカが仕掛けた釣りに食いつく魚の一口であり水面下では駆け引きが粉われている。アメリカはひたすら釣り糸や餌をたらし愚かなノースコリアが食らいつくことを待っているのだろう。

金正恩という魚を釣ろうとする釣り師トランプ、その一撃を心待ちにしているのだ。そこに金正恩北朝鮮が食らいつくかどうかのデッドレースが今水面下で行われている。

「戦争は悪者を征伐するから面白い」というがアメリカの伝統的な価値観であり様式美のストーリーだ。悪役を叩き潰す快感を何度も味わってきたアメリカは久しぶりの獲物に餓えている。

 

もっとも今日本はそのアメリカの同盟国であり、今回は観客側である。結局のところ世界のボスであるアメリカを支援してコバンザメとして美味しいとこどり狙うほうが賢いのだ。アメポチだと非難されるがアメポチ程快適な居場所もない。日本とイギリスはまさにアメポチを極めた島国だ。正々堂々戦う事よりちゃっかり利益を得る立場に入り込むことの方が大事だと先の対戦は示してくれた。

 

日本「アメポチがこんな楽だなんて戦前に教えてほしかったよ」

イギリス「結局アメちゃんに頑張ってもらう方がいいんだよ。アイツの正義感にあふれてるところを利用すれば最高のボディーガードさ」

日本「さすがイギリス先輩は格が違うぜ。利用されてるようにみせかけて利用する、島国の先輩として学ばせていただきやす」

イギリス「アイツ頭がいいけどただの熱血野郎だからな。また喧嘩おっぱじめれば観戦してさりげなく支援して恩を売ってまた勝ち組に入ればいいのさ。俺はそうやって生きてきたからな。良い子分がいるってことに快感を覚える馬鹿な性格を利用すればいいのさ。そしてボス気取りの熱血野郎が弱者をボコるのを眺めて楽しめばいいし、自分がやられそうになれば頼ればいい。絶妙な立ち位置を見つければこれほどいい仲間はいねぇよ。」

日本「ずる賢さでは近代を支配した歴戦のイギリス兄さんに敵う者はいないっすよ。」

イギリス「まぁそれが島国気質ってもんよ。大陸や大国を傍観したり利用したり媚びや運を売ってうまく立ち回る、それが結局一番なのよね。島国ってのはちょっと冷めて俯瞰して見てるぐらいがいいんだよ」

日本「さすが二枚舌どころか3枚、いや4枚舌ぐらいはありそうな英国兄貴」

イギリス「おう、もうアメリカ敵に回すなんて馬鹿なことをするなよ。お互い都合のいい味方でいればいいのさ。外交ってそんなもんよ。相手のことを利用しつつも信じすぎず、表では盟友を演じる、これ最高。」

 

さていろいろと緊張感の出始めている東アジア情勢、どうなるか様子を見てみよう。

勝ち馬に乗るゲームはもう始まっている。

北朝鮮はこのチェックをどう乗り切るだろうか。

チェックメイトを回避しようと動き回る姿さえもはやアメリカの手のひらで転がされている。北朝鮮がアメリカのたらす釣り針に食いつく日は明日かもしれない。