負け組ゆとりの語り場

社会に取り残された男が日々を語る

バイクってすっかりおじさんの趣味になったよな

今日コンビニにいったら駐車場にかなり派手で大きなバイクが数台と待っていて、ちょっと怖いなと身構えていたら普通にダンディなおじさんたちの集まりで逆に驚いた。今回に限らずバイクの集団はたいてい年齢層高めの人たちが多くてもうすっかりファン層が高齢化しているのが事態になっている。

昔はバイクの集団がいたらちょっと怖そうなヤンキー集団だったが、バイクもまた一つ若者が離れたジャンルになっているようだ。自分は若者のロボット離れを嘆いているが、バイクファンは若者のバイク離れを嘆いているだろう。

今若者でちょっとオラついた集団がバイクに乗っているとしたらたいてい大きめのスクーターのようなものに乗っていて、それも昔ほど見かけなくなっている。

 

やはりこの原因は若者のオタク化と貧困化にあるだろう。

まず昔に比べてオタク趣味の人が増えたしリア充趣味の権威が失墜した。若者で少しお金があればアニメ、ゲーム、ソシャゲであり、女性側も今バイクに乗っている人はかっこいいと思わない時代になってきている。レディースの総長がいた時代はもう終わっているのだ。

モテるようになるわけでもなくお金だけはやたらかかるかつてのリア充趣味はもはや無用の長物となっている。

そもそも若者がそういうメカや大きな機会に憧れなくなっており、これはロボット人気が低下していることと似ている。もう今の男子はそういう機械やメカ、乗り物に憧れなくなってきており、大きく派手な物が無駄なもの扱いされるようになってきている。

 

また若者の貧困も避けては語れない問題であり派手なバイクに乗れるのは若いころにバイクに憧れて今お金に余裕がある中年男性層が多くなっている。仮に一人若者がバイクに乗れたとしても周りの若者仲間はそういう余裕がなく結局一人で乗らなければならずむしろ今若者で高いバイクに乗っている人はオタクっぽい人が多い。

自分自身がかっこよくてなおかつ派手なバイクを変える経済的余裕があって、更に同じような趣味の同年代の友人をそろえられる若者などなかなかいないのである。

 

そういったようにユーザーが高齢化しているバイク界だが、未だに彼らの中には「自分たちバイク乗りはイケている趣味をしている」という感覚があり「バイクに乗らない人は安全な人生にしか興味がない人だ」というような意見を持つ者もいる。ばくおんというアニメ、漫画が流行り少しバイク人気が回復したときも「俺らの世界にオタクがやってくる」というようなことを言っていたファンもいたが、実際の所ばくおん前からバイクは既に時代遅れのオタク趣味と化していたのである。

とっくの昔にかっこいいと思われなくなった趣味なのに未だに自分たちはかっこいいと思っているのがバイクファンなのである。

 

ただ自分は決してバイクがかっこ悪いとは思っておらず、むしろ今回のコンビニでみたときは迫力があるなと思ったし、路上などで見かけてもかっこよく感じる。その一方で乗っている人がやはりおじさんか、オタクっぽい人たちであってその部分は若者があまりかっこいいと思わない理由かもしれない。高級車やスポーツカーからオタクっぽい人が出てきたときもちょっと拍子抜け感があるし、結局ファッションと同じで何に乗るかよりも誰が乗っているかが重視されるようになった。

またおじさんやオタクっぽい人が乗っているのもむしろバイク乗りのマナーが向上している理由にもあっておりクリーンになっている。

サバゲーと同じで昔は危険な趣味だったジャンルのユーザーのマナーが格段に良くなっており、逆に撮り鉄のようなかつてのオタク層がマナーが悪くなってきている。

 

ただそれが若者のバイク離れやかっこいいイメージがなくなった理由でもあり、マナーがよくなれば健全になって危険なものを求める人が入ってこないという側面もある。

バイクのCMが減ったり仮面ライダーでもバイクが重視されなくなったりしてかっこいいイメージがなくなり、更に暴走族が珍走団になったことで「イケてる趣味」ではなくなった。それゆえにユーザーのマナーは良くなったという良い面もあるのだが、かつてほど盛り上がりもなくなったという側面もある。

 

そもそもあらゆる趣味がだんだんとオタク趣味化しており、日本全体がリア充至上主義だった時代からだんだんと皆オタク化、草食化してきている現実はある。

それがいい事なのか悪い事なのか。オタクが市民権得たことで逆にオタク文化がにわか化した面もあり、かつてのようにオタク文化とリア充文化が極端に分かれている時代の方が実はどちらも面白かったともいえる。

オタクがにわか化、リア充化してきてるともいえる、逆にかつてリア充趣味がどんどんとオタク化してきている。

バイクや車のようにかつてトガった趣味だったものがだんだんと健全化しマナーが良くなり、むしろ大人しいオタクが増え、逆に鉄オタやアニオタのようなかつてのオタクが今集団になり狂暴化してきている。不思議な逆転現象が今様々なジャンルで起きているのが現代文化の潮流なのだろう。